ビジプリ > アパレル業界用語辞典 > 【S/S(春夏)】

アパレル業界におけるS/S(春夏)とは?

アパレル業界の分野におけるS/S(春夏)(えすえす、Spring/Summer、Printemps/?t?)は、ファッションのシーズンを示す用語であり、主に春から夏にかけて展開されるコレクションや商品ラインを指します。S/Sはファッション業界におけるシーズン分類の基本で、もう一方のF/W(秋冬)と対を成しています。デザイナー、ブランド、小売店、バイヤーの間では、この表記により商品の企画・製造・発表・販売の時期を明確に把握することができます。

S/Sコレクションは一般的に、前年の9月?10月頃に発表され、翌年の3月?8月にかけて市場で展開されます。軽やかで通気性のある素材、明るい色彩、涼感のあるシルエットなどが特徴で、季節感やトレンドを取り入れたデザインが重視されます。アパレルビジネスのスケジュール管理やマーケティング戦略において、S/Sの概念は極めて重要な役割を担っています。



S/Sの定義とアパレル業界における意味

S/Sとは、「Spring/Summer(春夏)」の略語で、ファッション業界で使用されるシーズン区分の一つです。特にブランドのコレクション発表や商談、商品タグ、販促資料などで広く使用されており、次シーズンの商品企画・バイイングの基準にもなっています。

S/Sコレクションの特徴としては、気温が高くなる季節に合わせて、リネン、コットン、シフォンなどの軽くて通気性の高い素材が使われることが多く、カラーリングも明るく鮮やかです。また、アウトドアやレジャーに対応した機能性ウェアや、肌の露出が多いデザインも多く見られます。

近年では「リゾートライン」や「ハイサマーコレクション」といった、S/Sの中でもさらに細分化された商品展開も見られ、シーズンに応じた細やかなマーケティングが進んでいます。



S/Sという言葉の由来とその変遷

S/Sという略語は、20世紀初頭の欧米ファッション界で定着した「年2回のコレクション発表」という商習慣から生まれました。春夏・秋冬という大きな季節区分をベースに、デザイナーやメゾンが年2回、定期的に新作コレクションを発表し、バイヤーとの商談が行われてきました。

パリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨークといった四大コレクション都市では、前年の秋に翌年の春夏コレクションが開催され、その内容が世界中のバイヤーやメディアに向けて発信されます。この国際的なサイクルに従い、S/Sという用語もグローバルスタンダードな業界言語として広がっていきました。

その後、日本のアパレル業界にも同様の概念が導入され、現在ではタグ表記、商品企画書、カタログ、展示会案内など、あらゆる場面で「S/S◯◯(年)」といった表記が使われるようになりました。



現代アパレルにおけるS/Sの展開と課題

現在のアパレル業界では、S/Sは単なる季節区分にとどまらず、販促のタイミングや在庫戦略を左右する重要な計画単位となっています。たとえば、大手セレクトショップやECサイトでは、S/Sアイテムの販売開始を1月末?2月初旬に前倒ししてトレンド訴求を行う「先行投入」型の販売戦略を展開する企業も増えています。

一方で、地球温暖化や気候変動によって、春夏・秋冬の明確な季節区分が曖昧になる中、S/Sという区分の実効性に疑問が呈されるケースも出てきました。また、サステナブルファッションの観点から、「シーズンレス」「タイムレス」といった商品コンセプトが支持を集めるなど、S/S区分そのものの見直しが進む兆しも見られます。

しかしながら、業界全体のスケジュールや商流の基盤としての機能は依然として強固であり、S/Sは今後も柔軟な解釈を加えながら活用されていくと考えられます。



まとめ

S/S(春夏)とは、アパレル業界におけるシーズン区分のひとつであり、春から夏にかけての商品企画・販売を対象とするコレクションやアイテム群を指します。

国際的なファッションカレンダーと連動したS/Sの概念は、業界のスケジュール管理や販売戦略の柱であり続けており、今後も柔軟に進化しながら、ファッションビジネスを支えるキーワードのひとつであり続けるでしょう。

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