アパレル業界におけるWウエストとは?

アパレル業界の分野におけるWウエスト(だぶるうえすと、W Waist、Taille double)は、パンツやスカートなどのボトムスにおいて、ウエスト部分を二重構造にしたデザインや仕様を指します。Wは「ダブル(Double)」の略であり、通常のウエストラインの上や下にもう一つのウエスト帯、あるいは重ね着風のディテールを持つものを意味します。近年ではファッション性を高めるディテールとして注目されており、レイヤード風の演出や体型補整の効果も期待されることから、多様なブランドがWウエストデザインを取り入れています。

スポーティなパンツからストリート系、カジュアル、さらにはモード系のコレクションまで幅広く展開されており、個性や存在感を際立たせるファッションアイテムとして、現代のトレンドにもマッチしています。



Wウエストの定義と構造的特徴

Wウエストとは、ボトムスのウエスト部にあたかも2つのウエストラインが存在するような構造、あるいはそう見える視覚的デザインを指します。具体的には、1つ目のベルトループやウエスト帯の上に、もう1段重ねるように別のウエストがつけられていたり、内側にリブウエストが隠されていたり、異素材で切り替えられていたりするケースがあります。

この二重構造は、単なるデザイン装飾にとどまらず、レイヤードスタイルを手軽に実現できるという利点や、ウエストまわりにボリューム感をもたらすことで全体のシルエットに変化を加える効果があります。ハイウエストとローウエストの両方の雰囲気を兼ね備えるものや、コルセット風のWウエストデザインも見られ、アイテムの表情に奥行きを与える要素として多用されています。



Wウエストという言葉の由来と登場の背景

Wウエストという表現は、もともと「ダブルウエスト(Double Waist)」を略して「Wウエスト」と表記されたことに由来します。この言葉は明確な定義を持つ専門用語ではありませんが、ストリートファッションやモード系ブランドのアイテム説明などで使用されるうちに、ファッション用語として浸透していきました。

特に2020年代以降、Y2Kファッションやジェンダーレススタイルの流行により、装飾的で視覚的なインパクトの強いボトムスが注目されるようになったことが、Wウエストデザインの拡大につながっています。また、腰回りを高く見せたり、逆にヒップハング風に低く見せたりと、ファッション全体のバランスを操作する効果も評価され、さまざまなスタイルに応用されています。

ファッションブランドの中には、通常のボトムスに対してオーバーレイヤー風の布を縫い付けたり、ウエストが二重に重なるカットパターンを採用することで、Wウエスト風のディテールを巧みにデザインに取り入れています。



現代アパレル市場におけるWウエストの活用と展開

現代のアパレル業界において、Wウエストはトレンド感を演出するためのギミックとして高い注目を集めています。とくに、ストリートやハイファッションのブランドにおいては、個性の強いボトムスデザインの一環としてWウエスト仕様を採用し、スタイリングのアクセントとしています。

また、視覚的なインパクトだけでなく、機能性の面でも評価されており、ウエストのサイズ調整機能を持たせたり、ゴム仕様でフィット感を高めたりといった実用的な工夫が施されることもあります。さらに、レイヤード不要で重ね着風スタイルが成立するため、着用時の手軽さとスタイリッシュさを両立できる利点もあります。

レディースではハイウエスト×ベアトップ風のコンビネーション、メンズではローライズ×ボクサー見せなど、ターゲットやブランドのコンセプトによってさまざまな解釈が加えられており、Wウエストは今後もファッションのディテールトレンドとして注目され続けると予想されます。



まとめ

Wウエストとは、ウエストラインを二重構造または二重に見えるようデザインされたボトムスの仕様を指し、視覚的なレイヤード効果やシルエット変化をもたらすファッションディテールの一種です。

装飾性と機能性を兼ね備えたWウエストは、トレンドやブランドごとの世界観に合わせて自由に解釈・展開されており、今後も表現の幅を広げながらアパレル業界で活用されていくことが期待されます。

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