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アパレル業界におけるウェアラブルとは?

アパレル業界の分野におけるウェアラブル(うぇあらぶる、Wearable、Portable vestimentaire)とは、身体に装着して使用することを前提とした電子機器や機能性アイテムを指す用語です。アパレルの分野では、服やアクセサリーにセンサーや通信機能を組み込むことで、健康管理やライフログ、スマート機能などを実現する製品が登場しています。ファッションとテクノロジーの融合により、次世代の衣服として注目されるジャンルです。



ウェアラブルの基本的な意味と技術的背景

ウェアラブルとは、英語で「着用できる」「身につけられる」を意味する“wearable”から派生した言葉で、もともとはIT分野において使われていた用語です。身体に装着できるデバイスを指し、時計型やメガネ型などが代表的です。アパレル分野では、これらのテクノロジーが衣服そのものに組み込まれることで、従来のファッションアイテムを超えた実用的・機能的なウェアへと進化しています。

現在では、Tシャツに心拍数センサーが内蔵されたもの、温度調整可能なジャケット、UVセンサー付きの帽子など、テクノロジーを活用したアパレルアイテムが市場に広がっています。これらは単なるファッションにとどまらず、健康や安全、快適性を提供する新しいカテゴリとして成長を続けています。



ウェアラブルの歴史とアパレルへの導入の経緯

ウェアラブルという概念自体は20世紀後半には存在していましたが、商業的な展開が始まったのは2000年代以降です。当初はIT機器としてのスマートウォッチやフィットネストラッカーが中心でしたが、2010年代後半からアパレル業界にも導入が加速しました。

特に注目されたのはスポーツブランドとの連携で、ナイキやアディダス、アンダーアーマーなどが開発したセンサー付きシャツやトレーニングウェアは、パフォーマンス向上を目的とした機能服としてスポーツ界で定着しました。また、2014年に登場したGoogleとリーバイスの共同プロジェクト「Project Jacquard」は、衣類の表面にタッチセンサーを組み込み、スマートフォンと連動する技術を世界に知らしめました。



現在のアパレルウェアラブルとその応用領域

近年のウェアラブルは、スポーツや医療の分野にとどまらず、日常のファッションにも溶け込むデザインと機能性を備えています。たとえば、姿勢を感知して振動で矯正を促すシャツ、体温に応じて発熱・放熱を制御するジャケット、転倒検知機能を持つ高齢者向けアウターなどが開発され、多様なニーズに応えるようになっています。

また、環境に応じた快適性を追求するウェアや、日照・気温に応じて色や透過率が変化するファブリックなど、素材レベルからの技術革新も進んでいます。将来的には、5G通信やAI、バイオセンサーとの連携により、より高度なパーソナライズ機能やヘルスケア支援を提供するアパレルが実現する可能性があります。



まとめ

ウェアラブルは、アパレルとITが融合した未来志向のジャンルであり、実用性とファッション性を兼ね備えた製品群です。身体に装着して生活の質を高めることを目的とし、今後ますます進化することで、アパレル業界に新たな価値と市場を生み出していくことが期待されています。

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