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アパレル業界におけるオーバーオールとは?

アパレル業界の分野におけるオーバーオール(おーばーおーる、Overalls、Salopette)は、胸当てと肩紐が一体となったズボン型の衣服を指し、作業着やカジュアルウェアとして広く親しまれているアイテムです。元は労働用の実用着でしたが、近年ではファッション性を重視したデザインが登場し、老若男女問わず人気を集めています。



オーバーオールの起源と語源

オーバーオールは19世紀のアメリカで、主に労働者が着用するワークウェアとして誕生しました。当初はジーンズ素材を使用し、耐久性や動きやすさを重視したつくりで、鉱山労働者や農業従事者などに愛用されていました。胸元の大きなポケットや金属ボタン、クロスバックの肩紐などは、機能性を重視したディテールの名残です。

「オーバーオール」という言葉は、「全体を覆う(over all)」という意味から来ており、通常の衣類の上から重ねて着ることができる構造に由来します。フランス語では「サロペット(salopette)」と呼ばれ、主にファッションアイテムとしての側面が強調されています。



アパレルにおけるオーバーオールの特徴と種類

オーバーオールは、肩紐付きのつりズボンに胸当てが付いた構造で、トップスとの組み合わせ次第で多彩なコーディネートが可能です。素材はデニムやキャンバス、ツイル、コーデュロイなどが多く、カジュアルな印象を持つことが一般的です。

また、ショートパンツ型やスカート型など、性別や年齢、季節を問わず着用できるようバリエーションが広がっています。近年では、ゆったりとしたシルエットやレイヤードスタイルを楽しむファッションアイテムとして、ユニセックスのトレンドにも取り入れられています。

さらに、着脱が容易でありながらもトレンド感を演出できる点も特徴です。カジュアルさの中に機能性を備え、日常着からアウトドア、さらにはストリートファッションまで幅広いジャンルで採用されています。



現代におけるオーバーオールの使われ方

現在のアパレル業界では、オーバーオールはクラシカルな要素とモダンなデザインが融合したアイテムとして注目されています。例えば、モノトーンでまとめたミニマルなスタイルや、カラフルでポップな柄を取り入れた遊び心あるデザインなど、多様な展開がされています。

また、リラックス感を重視する現代のファッション傾向とも親和性が高く、オーバーサイズやナチュラル素材との相性も良好です。特に女性向けには、ウエストを絞ったシルエットや細身のデザインなど、スタイリッシュな着こなしが可能なラインナップが増加しています。

一方で、メンズ向けには、ミリタリーテイストやワークテイストを活かしたタフなスタイルとしても人気が高く、オーバーオールはファッション性と実用性のバランスが取れたアイテムとして再評価されています。



まとめ

オーバーオールは、労働着から発展した実用的な衣服でありながら、現代ではスタイリッシュなファッションアイテムとしての地位を確立しています。デザインの進化により、さまざまなスタイルやライフスタイルに対応可能な柔軟性を持ち、今後も多様な表現が期待されるアパレル用語です。

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