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アパレル業界におけるカラーパレットとは?

アパレル業界の分野におけるカラーパレット(からーぱれっと、Color Palette、Palette de couleurs)とは、ファッションにおいて使用される色の組み合わせや配色の指針を意味します。コレクションやシーズンごとに選定されるこの色彩の構成は、ブランドのコンセプトやトレンドを視覚的に表現するうえで極めて重要な要素となっており、商品のデザインやスタイリング全体に統一感を与えるために用いられます。



カラーパレットの語源と発展の背景

カラーパレットという用語は、もともと絵画などの芸術分野で用いられていた言葉に由来しています。「パレット(palette)」とは、画家が絵の具を混ぜ合わせる板を指し、そこから転じて使用する色の構成や組み合わせのことを意味するようになりました。

アパレル業界では、色彩の調和と印象を視覚的にコントロールするためにこの概念が応用されました。特に20世紀以降、コレクション単位でのブランド戦略が重視されるようになったことで、統一感のあるカラーパレットがシーズンごとに策定されることが一般的となりました。



アパレルにおけるカラーパレットの役割と特徴

アパレル業界では、カラーパレットは商品企画やデザイン段階において非常に重要な基盤となります。服の素材やアイテムごとに異なる色を採用する場合でも、あらかじめ定められたパレットに基づいて制作することで、コレクション全体の印象に統一感が生まれます。

また、カラーの選定は単なる見た目の美しさだけでなく、ターゲット層の心理や購買行動に与える影響も考慮されます。たとえば、春夏コレクションでは明るく軽やかなトーンが好まれ、秋冬では深みのある温かみを感じさせる色が中心となります。

カラーパレットにはベースカラー、アクセントカラー、ニュートラルカラーなどが含まれ、それぞれに役割があります。これにより、製品同士の組み合わせやスタイリングの自由度を高めつつ、全体のブランドイメージを崩さずに展開することが可能となります。



現在のトレンドとカラーパレットの応用

現代のアパレル業界において、カラーパレットはますます多様な役割を担っています。デジタルデザインの普及により、色彩の再現性や精度が高まったことで、より繊細なパレット構成が可能となり、ブランド独自の色世界が強調されるようになっています。

また、パントン社などのカラー専門機関が発表する「カラー・オブ・ザ・イヤー」やトレンドカラー情報を参考にしながら、市場動向に沿ったパレットの策定が行われることも一般的です。こうした情報はアパレルだけでなく、インテリアやグラフィックデザインなど他分野にも影響を及ぼしています。

さらに、カラーパレットはビジュアルマーケティングの観点からも重要であり、SNSやオンラインショップでのビジュアル表現においても統一感のあるカラースキームがブランドイメージの向上につながっています。



まとめ

カラーパレットは、アパレル業界におけるブランドの世界観やシーズンテーマを視覚的に伝えるための核となる要素です。色彩の選定と組み合わせによって、商品の魅力や統一感を演出し、消費者に対して鮮明な印象を与えることができます。今後もデジタル技術の進化とともに、カラーパレットはより戦略的かつ感性的なツールとして進化を続けていくでしょう。

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