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アパレル業界におけるケープコートとは?

アパレル業界の分野におけるケープコート(けーぷこーと、Cape Coat、Manteau Cape)とは、袖のないマントのような外套に由来し、肩から覆う形状で着用するコートの一種を指します。優雅でクラシカルなシルエットが特徴で、エレガントな装いに用いられることが多いです。防寒性とデザイン性を兼ね備え、秋冬のレディースアウターとしてファッション性の高いアイテムとして注目されています。



ケープコートの歴史と語源

ケープコートの語源は「Cape(ケープ)」という英語に由来し、これは元々中世ヨーロッパで身分の高い人々が着用していたマントのことを指します。この「ケープ」は、袖がなく肩からふわりと掛ける形状で、防寒や装飾の目的で使用されていました。フランス語の「Manteau Cape」も同義で、貴族や軍人の衣服として長い歴史を持ちます。

この伝統的なケープのデザインに、現代的なアウターの要素を組み合わせて生まれたのがケープコートです。20世紀初頭のヨーロッパでは、特に女性の外出着として流行し、その後もクラシカルなファッションの中で繰り返し再評価されています。



現在のファッションにおけるケープコートの位置づけ

現代のアパレル業界では、ケープコートは秋冬のレディースファッションにおいて特に人気のあるアイテムの一つです。特徴的なのはそのシルエットで、袖がない代わりにアームホールやスリットがあり、手を出すスタイルが基本です。この構造により、動きやすさと優雅さを両立しています。

シンプルなコートとは異なり、フォーマル感やドレッシーな雰囲気を演出できる点が魅力です。結婚式やパーティーなどのシーンにも適しており、シルエットや素材に工夫を凝らすことで高級感を出すブランドも多く存在します。また、ゆったりとした作りはインナーに厚手のニットを合わせやすく、実用性の高さも評価されています。



デザインのバリエーションと着こなしのポイント

ケープコートにはさまざまなバリエーションが存在し、長さや素材によって印象が大きく変わります。たとえばショート丈のケープはモダンで軽快な印象を与え、ロング丈はクラシカルで落ち着いた印象を持たせます。ウールやカシミアなどの素材は保温性に優れており、デザイン性と機能性の両立が求められています。

また、ケープコートはボリュームがあるため、ボトムスは細身のパンツやタイトスカートと合わせることでバランスがとりやすくなります。さらに、手元が見えるデザインのため、手袋やアクセサリーとのコーディネートも重要な要素となります。色味に関しても、ブラックやネイビーの定番色に加え、キャメルやベージュなどのニュアンスカラーも人気です。



まとめ

ケープコートは、その歴史的背景と優美なデザインから、アパレル業界におけるアイコニックなアウターの一つとして知られています。現代ではトレンドに左右されず、上品でエレガントな装いを目指す人々に支持され続けています。着るだけで存在感を放つアイテムとして、今後も秋冬ファッションの定番として位置づけられるでしょう。

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