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アパレル業界におけるシンボルマークとは?

アパレル業界の分野におけるシンボルマーク(しんぼるまーく、Symbol Mark、Marque Symbolique)とは、ブランドや企業の個性・理念・価値観を視覚的に象徴するマークやアイコンのことを指します。ロゴと混同されがちですが、文字要素を含むロゴタイプとは異なり、視覚的な記号や図形としての側面が強調されるのが特徴です。消費者の記憶に残るデザインとして重要な役割を果たし、ブランディング戦略の中核を担っています。



シンボルマークの定義と役割

シンボルマークは、ブランドの世界観や商品特性、企業の理念を視覚的に象徴する図形的表現です。たとえば動物、植物、幾何学模様などが用いられ、抽象的であっても消費者に印象づけやすい特徴があります。アパレル業界では、タグやラベル、商品本体にプリントや刺繍として施され、視覚的訴求力を持つデザイン要素として活用されます。

また、記号的要素としてのシンボルマークは、ブランドの認知を高めるためのシンボルであり、感情的な結びつきを生む要因ともなります。言語や文化の壁を越えて直感的にブランドを想起させる力があることから、グローバル展開を行うブランドにとっては特に重要な役割を果たします。



シンボルマークの歴史と語源

「シンボルマーク」という語は、英語の「symbol(象徴)」と「mark(印)」を組み合わせた和製英語的な表現です。視覚的なブランド表現としての歴史は19世紀の産業革命期にさかのぼり、企業や工場が自社製品の識別を目的に刻印や商標を用いたことに始まります。

アパレル業界では、20世紀中盤からデザイナーズブランドの台頭により、視覚的アイデンティティの一環として積極的にシンボルマークが採用されるようになりました。とくに1970?80年代のブランド戦略においては、単なる目印ではなく、ファッション性やライフスタイルを訴求する手段として進化していきました。



現代のアパレルブランドとシンボルマークの展開

今日のアパレル業界において、シンボルマークはブランディングの核として位置づけられています。たとえばスポーツブランドのスウッシュや、ハイブランドのモノグラム、ストリートブランドのユニークな図案などは、すべて視覚的に記憶されやすい象徴として機能します。

また、近年はサステナブルやダイバーシティといったブランドの社会的メッセージを視覚に落とし込む形でシンボルマークが再構築される例も見られ、単なる装飾ではない戦略的要素として重要性が増しています。デジタル時代においては、SNSのアイコンやアプリのロゴとしての視認性・汎用性も求められています。



まとめ

シンボルマークは、アパレルブランドの顔とも言える存在です。企業理念や世界観を象徴的に伝えることで、消費者の信頼や共感を得る役割を果たします。歴史的背景を持ちながらも、現代ではより戦略的・感情的なツールとして活用されており、ブランド構築における不可欠な要素となっています。

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