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アパレル業界におけるスラックスとは?

アパレル業界の分野におけるスラックス(すらっくす、Slacks、Pantalon habill?)は、主にビジネスシーンやフォーマルな場で着用される、足首までの長さを持つトラウザーズ型のズボンを指します。ウールやポリエステルなどの布帛素材を用い、タックやセンタープレスが施されたデザインが多く見られます。ジーンズやカジュアルパンツとは異なり、きちんと感や洗練された印象を演出するため、スーツスタイルやセミフォーマルの装いにおいて欠かせないアイテムとして広く定着しています。



スラックスの定義と特徴

スラックスは、装飾を抑えたすっきりとしたシルエットのパンツであり、ジャケットなどと組み合わせて着用されることが一般的です。素材はウールやポリエステル、レーヨンなど、布帛(織物)であることが多く、通気性やシワの出にくさ、耐久性を考慮して選ばれます。

構造上の特徴としては、タック(ウエストから下に向けてとられた折り目)やセンタープレス(脚の中央に入った折り目)があり、脚を長く、スマートに見せる視覚効果があります。ウエストはベルトループ付きのデザインが主流で、股上や裾幅などのバリエーションにより、クラシックからモダンまで幅広いスタイルに対応可能です。



スラックスの語源と歴史的背景

スラックスという語は、英語の “slack” に由来し、「ゆるやか」や「たるんだ」という意味を持ちます。19世紀後半から20世紀初頭にかけて、欧米ではドレスパンツと並行して、よりリラックス感のあるスラックスが登場しました。

特に第二次世界大戦後の1940?50年代には、男性のカジュアルな日常着として急速に普及。従来のスーツパンツよりもややソフトな印象を持つデザインが好まれ、1960年代以降は女性用スラックスも登場し、ジェンダーフリーなパンツスタイルの先駆けとして定着しました。

日本においては、昭和期のビジネスファッションの発展と共に広まり、1970年代以降、学校制服や作業服の一部としても使用されるようになりました。



現代におけるスラックスの用途とトレンド

現在のアパレル業界では、スラックスはビジネスシーンだけでなく、カジュアルファッションやジェンダーレスファッションでも多用される重要なアイテムです。ジャケットとセットで着用する「セットアップ」スタイルや、Tシャツやスニーカーと合わせた抜け感のあるコーディネートにも活用されます。

最近では、ストレッチ性の高い素材やイージーパンツ仕様のスラックスが登場し、快適性と美しさの両立を図った製品が人気を集めています。また、ワイド、テーパード、クロップドなどシルエットの多様化により、着用者の体型や好みに応じた選択肢も広がっています。



まとめ

スラックスは、フォーマルにもカジュアルにも応用できる汎用性の高いパンツであり、その洗練された印象と履き心地のよさから、アパレル業界における定番アイテムとして長く支持されています。素材やシルエットの進化を通じて、今後も多様なスタイルに対応する展開が期待されます。

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