ビジプリ > アパレル業界用語辞典 > 【チュニック】

アパレル業界におけるチュニックとは?

アパレル業界の分野におけるチュニック(ちゅにっく、Tunic、Tunique)とは、腰から太ももまでを覆う丈の長いトップスのことを指し、シャツやブラウスよりも長く、ワンピースよりも短い絶妙な丈感が特徴です。体のラインを拾いにくく、ゆったりとしたシルエットが多いため、動きやすさと着心地を兼ね備えています。カジュアルからフォーマルまで幅広いコーディネートに対応し、年齢を問わず人気のアイテムです。



チュニックの定義とデザイン的特徴

チュニックは、ヒップラインから太もも中程までを覆う長さのトップスであり、シャツやカットソーよりも長く、ワンピースより短い中間的アイテムとして分類されます。形状はストレート、Aライン、フレアなど多様で、スリット入りやアシンメトリーなデザインも存在します。

ボディラインを強調しすぎないゆったりとしたシルエットが一般的で、体型カバーを意識したスタイル提案にも活用されます。素材や装飾、ディテール次第でフェミニンからエスニック、モード系までさまざまな雰囲気を表現できるため、着回し力と汎用性の高さが魅力です。



語源と歴史的背景

チュニックの語源は、ラテン語の「tunic(tunica)」に由来し、古代ローマ時代の下衣(肌着)の一種として男性も女性も身に着けていたゆったりした丈の衣服に起源を持ちます。フランス語の「tunique」も同様の意味を持ち、歴史的には民族衣装や制服など多様な文脈で用いられてきました。

中世以降、ヨーロッパ各地では実用性の高い作業着として、また宗教衣装や儀式用衣装としても活用され、シンプルで機能的な衣類の象徴として存在していました。20世紀後半には、アジアや中東の民族服(クルタやカフタンなど)から影響を受けたデザインがファッション化され、1970年代のヒッピームーブメントとともにチュニックというスタイルが欧米でも一般化しました。



現代における使用実態とスタイリング展開

今日のアパレル市場では、チュニックはレディースファッションの定番アイテムのひとつとして位置づけられています。レギンスやスキニーパンツとのレイヤードスタイルはもちろん、ワイドパンツやロングスカートとも好相性であり、幅広い体型や世代にフィットするアイテムとして人気を博しています。

また、素材選びや丈感の調整によって、リゾートスタイルやオフィスカジュアル、リラクシングウェアまで多様なシーンでの展開が可能です。特に春夏シーズンにはコットンやリネン、秋冬にはウールやジャージー素材などが好まれ、シーズンに応じた快適性とファッション性の両立が図られています。



まとめ

チュニックは、着丈のバランスやシルエットによって多様なスタイルを実現する汎用性の高いトップスです。古代の実用衣から始まり、現代ではファッション性と機能性を兼ね備えた重要なアイテムとして、多くのブランドやコーディネートに取り入れられています。

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