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アパレル業界におけるパタンナーとは?

アパレル業界の分野におけるパタンナー(ぱたーんなー、Pattern Maker、Mod?liste)とは、服の設計図となるパターン(型紙)を作成する専門職を指します。デザイナーの意図を具体的な形に変換し、布地を切り出すための正確な寸法や形状を設計することが役割です。服のシルエットや着心地に大きく影響し、製品の品質を左右する重要なポジションです。



パタンナーの役割と仕事内容

パタンナーは、デザイナーが描いたデザイン画をもとに、服の各パーツを切り出すためのパターン(型紙)を作成します。服のシルエットやサイズ感を決定する技術者であり、立体的な服を平面に展開する高度なスキルが求められます。

パタンナーは手作業で紙に型紙を描く手法に加え、近年ではCAD(コンピュータ支援設計)を用いてより正確かつ効率的にパターンを作成します。また、仮縫いやサンプル製作の段階で実際に服を試作し、調整を繰り返すことで最終的な製品の完成度を高めます。



語源と歴史的背景

「パタンナー」は英語の「pattern maker」に由来し、日本語では「型紙製作者」や「パタンナー」とも呼ばれます。ファッション産業の発展とともに専門職として確立し、特に20世紀初頭から中頃にかけて工業的な大量生産が普及する中で重要性が高まりました。

歴史的には、昔ながらのテーラーや仕立て屋が手作業で型紙を作っていた時代から、ファッションブランドやメーカーが組織的にパターン作成を行うようになり、現在のような専任のパタンナー職が成立しました。技術の進歩によりCAD導入が進み、パタンナーの役割はデザインと製造の橋渡しとしてますます重要になっています。



現代におけるパタンナーの重要性と変化

現代のアパレル業界では、パタンナーは単に型紙を作るだけでなく、デザインの意図を理解し、機能性や着用感を考慮したパターン設計を行う高度な専門家として評価されています。3Dシミュレーションやデジタルツールの活用により、より迅速で精度の高い試作が可能となりました。

また、グローバルな市場で多様な体型や文化に対応するため、サイズ展開やパターン修正の技術も求められています。サステナビリティの観点からも、効率的な素材使用や製造プロセスに貢献し、無駄を減らす役割を担うなど、社会的価値の高い職種となっています。



まとめ

パタンナーは、デザインを実際の衣服に落とし込むための型紙を作成するアパレル業界の専門職であり、服の完成度を左右する重要な存在です。歴史的にはテーラーの手仕事から始まり、技術革新とともに進化を続け、現代ではデジタル技術も駆使しながらファッション産業の中核を担っています。今後も製品の品質向上と効率化に不可欠な職種として期待されます。

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