ビジプリ > アパレル業界用語辞典 > 【エラスティック素材】

アパレル業界におけるエラスティック素材とは?

アパレル業界の分野におけるエラスティック素材(えらすてぃっくそざい、Elastic Material、Mati?re ?lastique)とは、伸縮性を持つ繊維や生地の総称であり、身体にフィットする快適な着心地や動きやすさを提供する素材です。代表的にはスパンデックスやポリウレタンなどがあり、スポーツウェアやアンダーウェア、カジュアルウェアなど様々な分野で広く用いられています。



エラスティック素材の起源と語源的背景

エラスティック素材という名称は、「弾力性のある」「伸縮する」という意味を持つ英語の“elastic”に由来し、もともとはゴムのように弾性を持つ素材全般を指して用いられていました。衣料用としては、19世紀にゴム素材が繊維に導入されることで始まり、20世紀中盤には合成繊維の登場により飛躍的な発展を遂げました。

特に1958年に米国デュポン社が開発した「スパンデックス」(欧州ではエラスタンと呼ばれる)は、極めて高い伸縮性と回復性を持つ素材としてアパレル業界に革命をもたらし、多くの衣料品に応用されるようになりました。



エラスティック素材の特徴と用途

エラスティック素材は、外部から力が加わると伸び、力を取り除くと元の形に戻るという性質を持っています。この特性により、身体に密着しながらも動きを妨げない衣服を実現することができます。

主に使用されるのはスパンデックスやライクラ、ポリウレタンなどで、これらは単独で使われることは少なく、コットンやポリエステルなどの繊維に数%程度混紡して使用されます。その結果、生地全体に弾力と柔軟性を付与し、快適なフィット感を実現します。

応用範囲は非常に広く、スポーツウェア、ヨガウェア、アンダーウェア、水着、ボディスーツ、ストレッチジーンズなど、身体の動きに追従することが求められる衣服に欠かせない素材となっています。



エラスティック素材の現在の展開と進化

現在では、エラスティック素材はさらに進化し、従来よりも軽量で通気性の高いものや、速乾性・抗菌性を備えた高機能バージョンも開発されています。また、環境負荷を考慮し、リサイクルポリウレタンや生分解性の弾性繊維なども注目されるようになっています。

さらにファッション分野でも、ストレッチ性を備えたフォーマルウェアやシワになりにくいシャツなど、機能性と美しさを兼ね備えた商品が支持を集めています。テクノロジーと融合したスマートウェアなどでも、この素材の持つ柔軟性が重要な役割を果たしており、未来のアパレル開発においても中心的存在であり続けると見られています。



まとめ

エラスティック素材は、着心地の向上と機能性の確保を両立するための重要な繊維素材であり、アパレル業界において多様な衣料品に活用されています。歴史的にはゴムから始まり、合成繊維の発展と共に進化し、現代の衣服における快適性と柔軟性を支える不可欠な存在となっています。

▶アパレル業界用語辞典TOPへ戻る

↑ページの上部へ戻る

ビジプリの印刷商品

ビジプリの関連サービス