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アパレル業界におけるクレリックシャツとは?

アパレル業界の分野におけるクレリックシャツ(くれりっくしゃつ、Cleric Shirt、Chemise clerg?)は、襟とカフス部分に白色や異なる生地を使用し、ボディ部分とコントラストを持たせたシャツを指します。英国紳士の正装として発展したこのデザインは、フォーマルとカジュアルの中間的な雰囲気を持ち、ビジネスシーンでも人気です。現在ではクラシックなスタイルの中にもモダンな印象を与えるシャツとして定番のアイテムとなっています。



クレリックシャツの語源とデザイン特徴

クレリックシャツの「クレリック」とは、英語の「cleric(聖職者)」に由来します。かつて聖職者が着用していた白い襟の衣服に似ていたことからこの名称が付けられました。特徴としては、シャツのボディがストライプやカラー生地であっても、襟とカフスだけが白い無地で仕立てられており、見た目に清潔感と上品さを演出します。

このようなデザインのコントラストにより、通常のドレスシャツよりも少し華やかで個性的な印象を与えるため、スーツスタイルのアクセントとして重宝されています。



歴史的背景とビジネススタイルへの定着

クレリックシャツは、19世紀末から20世紀初頭にかけてイギリスで誕生し、主に金融業界や法律関係者など格式を重んじる職業の男性に好まれてきました。当初は格式のある場でのみ用いられるフォーマルな衣装とされていましたが、次第に一般のビジネスマンにも浸透していきます。

特に1980年代から1990年代にかけて、日本でもバブル期のビジネススタイルとして取り入れられ、一種のステータスとして人気を集めました。現在でも、海外ブランドのスーツスタイルや高級シャツメーカーがこのデザインをラインナップしており、クラシックな装いを好む層に根強い支持を得ています。



現代の着こなしとトレンドにおける位置づけ

現代では、クレリックシャツはクラシカルなビジネスウェアとしてだけでなく、ファッション性の高いカジュアルスタイルとしても取り入れられています。たとえば、ノータイでジャケットのインナーに使うことで、適度に抜け感を演出しながらも品格のある印象を与えることが可能です。

また、襟やカフスが白いため、顔まわりを明るく見せる効果があり、オンラインミーティングなどの場でも重宝される傾向があります。最近では女性向けにもアレンジされたクレリックシャツが登場し、ユニセックスなファッションアイテムとしても進化を続けています。



まとめ

クレリックシャツは、襟とカフスの白いコントラストが際立つ伝統的なシャツスタイルでありながら、現代のビジネスやカジュアルファッションにも適応する万能なアイテムです。歴史的背景や視覚的効果を活かして、洗練された印象を演出することができ、時代を超えて愛され続けています。

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