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アパレル業界におけるサテンリボンとは?

アパレル業界の分野におけるサテンリボン(さてんりぼん、Satin Ribbon、Ruban satin)とは、光沢のある織り地で作られた帯状の装飾資材です。滑らかな手触りと上品な光沢が特長で、ドレスやブラウスのトリミングギフトラッピングなど、多彩な用途で女性らしさや華やかさを演出します。



サテンリボンの特徴とデザイン的役割

サテンリボンは、表面が光沢のある平織り(サテン織り)で仕上げられた帯状のテープ状生地です。光沢面と裏面の差が大きいため、滑らかでドレープ性の高い美しい光沢が得られます。厚みや幅も1cm以下の細幅から10cm以上のワイドタイプまで多様で、装飾性・機能性両面で活用できる点が魅力です。

デザイン用途では、ドレスやブラウスのウエストマークカフスやネックラインのトリミングバッグや帽子のアクセントとして用いられます。特に結婚式やパーティー向けのフォーマルウェアでは、サテンリボンをあしらうことで女性らしいエレガンスをプラスできます。また、カラーやプリントを選ぶことでブランドアイデンティティを表現することも可能です。



サテンリボンの由来と歴史的背景

サテンリボンの歴史は、中世ペルシャや中国の絹織物に遡ります。シルクサテンの織り技術がヨーロッパに伝わり、17世紀にはフランスでサテン生地のリボンが貴族階級の装飾品として愛用され始めました。フランス語では「Ruban satin」と呼ばれ、王妃や貴婦人のドレスや帽子にあしらう装飾帯として流行しました。

18世紀後半になると、産業革命によって綿サテンやレーヨンなど合成繊維を用いたサテンリボンが登場し、大量生産が可能となります。19世紀~20世紀初頭には、オートクチュールハウス高級メゾンがサテンリボンを用いたドレスやランジェリーを製作し、華やかな装飾文化を築きました。日本では大正~昭和期に洋装文化が広がる中で、サテンリボンは花嫁衣裳や晴れ着の装飾としても重宝されました。



現代のファッションにおけるサテンリボンの使われ方

現代では、サテンリボンはフォーマルウェアのみならず、カジュアルブランドストリートファッションでも多彩に用いられています。ウエストリボンベルトとしてワイドパンツやサロペットに結んでウエストマークを行うスタイルや、ブラウスの背中を開けたデザインに後ろリボンをあしらうことで、ヘルシーな肌見せ女性らしいアクセントを両立させています。

小物分野では、ヘアアクセサリーシュシュヘッドバンドなどにサテンリボンを用いることで、コーディネート全体に統一感をもたらします。バッグチャームシューズストラップとしても活用され、ブランドロゴをプリントしたサテンリボンがアイコニックなアクセントとして定着しています。

テキスタイル面では、サステナブル素材のサテンリボンが注目を集めています。リサイクルポリエステルサテンオーガニックコットンサテンを使用したリボンが開発され、エシカル消費を意識する消費者の支持を得ています。これにより、リボン自体も環境負荷を抑えたアイテムとして価値が高まり、エコロジカルなブランドイメージを強化しています。

さらに、デジタルプリント技術の発達により、オリジナル柄やグラフィックをサテンリボンに反映できるようになっています。これにより、コラボレーション限定アイテムコレクションテーマに沿ったデザインが実現し、他ブランドとの差別化を図る手段としても活用されています。



まとめ

サテンリボンは、光沢あるサテン織りの帯状生地であり、ドレスやブラウスの装飾ウエストマークヘアアクセサリーなど多様な用途に使われるアイテムです。17世紀の貴族文化を経て、19世紀以降の大量生産を通じて今日のファッション文化に根付きました。現代ではサステナブル素材やデジタルプリント技術の導入により、エコロジカルかつクリエイティブな装飾資材として、ますます多彩な展開が期待されています。

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