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アパレル業界におけるショート丈とは?

アパレル業界の分野におけるショート丈(しょーとたけ、Short Length、Longueur courte)とは、衣服の裾や袖口が身体の基準位置よりも短い丈を指します。例えばトップスであればウエストラインが見える位置、ボトムスであれば膝上や太もも上部を覆う長さなど、すっきりとしたシルエット軽快な印象を演出しやすいデザインです。カジュアルやスポーティー、バランスコーデに欠かせない要素として、幅広いアイテムで用いられます。



ショート丈の定義と特徴

ショート丈は、アイテムごとに基準が異なりますが、一般的にトップスであればウエストラインをわずかに覆うか見せる長さ、ボトムスであれば膝上10~15cm程度の丈を指します。ミニ丈スカートやショートパンツクロップドトップスなどが典型例です。特にウエストや腰回りを強調し、脚や胴回りを長く見せるため、スタイルアップ効果が期待できます。

また、ショート丈のアイテムは、レイヤードスタイルのアクセントとしても活躍します。長めのアウターや羽織りの下からチラ見せすることで、垂直ラインを強調し視覚的に細見えを実現します。素材やシルエット次第で、カジュアルにもフェミニンにもモードにも対応する汎用性があります。



ショート丈の由来と歴史的背景

ショート丈という概念は、パンツやスカートの丈が長めであった19世紀後半から20世紀初頭の洋装文化に対して、実用性やアクティブさを求める動きから生まれました。1920年代のフラッパームーブメントでは女性たちが踊りやスポーツを楽しむために裾を短くカットし、膝丈やミニスカートの原型が登場しました。

その後、1960~70年代のミニスカートブームやヒッピームーブメントで、脚を大胆に見せるスタイルが一躍流行。デザイナーのマリー・クワントやアンドレ・クレージュがショート丈アイテムを提案し、シンプルかつモダンなデザインが世界中に広まりました。

日本では1980~90年代にストリートファッションや原宿カルチャーの中でショート丈トップスやショートパンツが浸透し、レイヤードやカジュアルミックスを楽しむスタイルが定着しました。その後も90年代のカットオフジーンズショーツ2000年代のクロップド丈ニットなど、時代に合わせたバリエーションが進化し続けています。



現代のファッションにおけるショート丈の使われ方

現代では、ショート丈は季節を問わず多彩に活用されています。ショートパンツやミニスカートは春夏の定番で、Tシャツやタンクトップとのラフな組み合わせブラウスやシアートップスとのフェミニンコーデなどが人気です。太ももを見せることで涼しさを演出しつつ、足長効果を狙うことができます。

クロップド丈トップスは、ハイウエストのボトムスと合わせることでウエスト位置を強調し、メリハリのあるシルエットを作り出します。ボリュームボトムスやワイドパンツに合わせることで、下半身のシルエットをカバーしながら上半身に軽快さを与えるレイヤードテクニックも定番です。

秋冬になると、ショート丈のアウターが活躍します。ショートコートやブルゾンは、ミドル丈やロング丈のインナーと重ねることで、下半身を長く見せるスタイルを実現します。ダウンジャケットのショート丈は、動きやすさと防寒性を両立したデザインとして人気を集めています。

また、サステナブルファッションの流れを受け、リサイクル素材やオーガニックコットンを使用したショート丈アイテムが増えています。速乾・抗菌機能を付与した機能素材のショートパンツやクロップドトップスも登場し、アウトドアやスポーツミックススタイルでの需要が高まっています。



まとめ

ショート丈は、トップスでウエストや胴回りを軽やかに見せ、ボトムスで太ももや膝上を露出する短い丈を指し、涼しさ・軽快さ・スタイルアップを叶えるアイテムです。1920年代のフラッパーやモッズカルチャーをルーツとし、現在はカジュアルからスポーツミックス、サステナブルファッションまで幅広く活用されています。レイヤードテクニックや機能素材の導入により、今後も多彩な進化を遂げる定番ディテールです。

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