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アパレル業界におけるストライプ柄とは?

アパレル業界の分野におけるストライプ柄(すとらいぷがら、Stripe Pattern、Motif ? rayures)とは、平行に配列された直線の模様を特徴とする柄のことで、縦・横・斜めといった方向性や、太さ・間隔・色の組み合わせにより多様な印象を演出するデザインです。クラシックなシャツやスーツから、カジュアルなTシャツやスカートに至るまで幅広く用いられ、視覚効果やスタイルアップの目的でも活用されています。伝統的な印象とモダンな表現の両方を併せ持つ、汎用性の高い柄です。



ストライプ柄の語源と歴史的背景

ストライプ柄は、英語の'stripe'(線・筋)に由来し、布地や素材に一定間隔で引かれた直線模様を意味します。フランス語では'Motif ? rayures'と表現され、古くから衣服の装飾や身分識別の要素として世界各地で使われてきました。

中世ヨーロッパでは、ストライプ柄は囚人や道化師などの「社会的に周縁にある人々」の象徴とされ、否定的な意味を持つこともありました。しかし近代に入ると、英国のビジネススーツにおけるピンストライプなどを筆頭に、格式と信頼の象徴としての柄に変化していきました。さらに、19世紀のフランス海軍が採用したボーダーストライプの制服が、後のカジュアルファッションに大きな影響を与えるなど、その役割は時代とともに変遷しています。



ストライプ柄の種類と視覚効果

ストライプ柄にはさまざまな種類があり、代表的なものとしては縦方向の「バーティカルストライプ」、横方向の「ホリゾンタルストライプ」、斜め方向の「ダイアゴナルストライプ」などがあります。また、線の幅によっても名称が分かれ、細いものは「ピンストライプ」、太めのものは「ボールドストライプ」、さらに一定のリズムで太さが変化する「マルチストライプ」などがあります。

視覚効果としては、縦ストライプは身長を高く、体型を細く見せる効果があり、ビジネスウェアやフォーマルスタイルでよく使われます。一方、横ストライプはカジュアルな印象を与えると同時に、体をやや横に広く見せる効果もあります。ストライプのピッチ(幅と間隔)や配色によって、クラシックにもポップにも変化するのが大きな特徴です。



現代ファッションにおけるストライプ柄の活用

現代のアパレル業界では、ストライプ柄はシーズンや年齢を問わず定番のデザインとして定着しています。特にシャツやスーツ、ワンピースなどでは清潔感や誠実さを印象づけるデザインとして採用される一方、マリンスタイルやストリートファッションなどではリラックスした雰囲気づくりにも使われています。

また、テキスタイルの技術進化により、グラデーションストライプや変形ストライプといったデザイン性の高いアレンジも増加しています。色使いを変えることでシーズン性やトレンド感を表現することができ、ブランドごとの個性を打ち出す手段としても重宝されています。ジェンダーレスな印象を持つ柄であることから、ユニセックスファッションにおいても重要なモチーフとされています。



まとめ

アパレル業界におけるストライプ柄とは、直線の繰り返しによって構成された模様であり、方向性や太さ、色合いによって多様な印象を演出することができる基本的かつ汎用性の高い柄です。歴史的には社会的意味を帯びながら発展し、現在ではファッション性と実用性を兼ね備えた重要なデザイン要素となっています。定番としての存在感と、アレンジの可能性を持ち合わせたストライプ柄は、今後も幅広いシーンで活用され続けることでしょう。

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