アパレル業界におけるタートルネックとは?
アパレル業界の分野におけるタートルネック(たーとるねっく、Turtleneck、Col roul?)とは、首元を覆うように高く立ち上がる襟(ネックライン)を備えたトップスの一種で、寒さから首を守る防寒性と、スタイリッシュなシルエットを兼ね備えたデザインです。名称の由来は、亀の首(turtle’s neck)のように布が首を包むことからきています。ニット素材が多く使われ、秋冬の定番アイテムとして、カジュアルにもフォーマルにも取り入れられる万能なアイテムです。
タートルネックの語源と起源
タートルネックという言葉は、英語で亀を意味する'turtle'と首を意味する'neck'に由来しており、襟が高く立ち上がって首を包む形状が亀の首のようであることから名づけられました。フランス語では'Col roul?'と呼ばれ、直訳すると'巻き襟'を意味します。
このデザインは、19世紀後半から20世紀初頭にかけて、労働者や軍隊の防寒具として機能的に着用されたことが始まりとされています。その後、1920年代から1930年代にかけて、文筆家や芸術家、哲学者といったインテリ層がジャケットの代わりに着用したことにより、知性や反体制的なファッションの象徴としても認識されるようになりました。
タートルネックの構造とファッション的特徴
タートルネックの特徴は、首元まで覆う高い襟が折り返されている点にあります。このデザインにより、首をしっかりと包み込むことで防寒性が高まり、冬季のアイテムとして非常に重宝されます。
素材にはウールやカシミヤ、コットン、アクリルなどが用いられ、保温性だけでなく肌触りやフィット感も重視されています。シルエットはタイトなものからゆったりしたものまでさまざまで、レイヤード(重ね着)スタイルにも適応しやすい点が人気の理由です。無地のタートルネックはミニマルで洗練された印象を与え、柄物やリブ編みのものはカジュアルなスタイルにマッチします。
現代アパレルにおけるタートルネックの活用と魅力
現在のアパレル業界では、タートルネックは秋冬の定番アイテムとして幅広い世代に親しまれています。インナーとしてシャツやジャケットの下に合わせることで防寒性を高めるだけでなく、単体で着用してもスタイリッシュな印象を保つことができるため、オフィスカジュアルやモード系ファッションなどにも多用されています。
また、首元が隠れるデザインであるため、小顔効果やスタイルアップの視覚的効果が期待される点も注目されています。近年では性別を問わないジェンダーレスなアイテムとしても評価されており、メンズ・レディース問わず様々なブランドからバリエーションが展開されています。エコ素材やシームレス仕様など、機能性と快適性を追求した商品も増えています。
まとめ
アパレル業界におけるタートルネックとは、首を高く覆う襟を持つトップスの総称であり、防寒性とファッション性を兼ね備えた定番アイテムです。労働着や軍用ウェアから発展し、知的で洗練された印象を与えるスタイルとして現代に受け継がれています。カジュアルからフォーマル、さらにはジェンダーレスな着こなしにも対応するタートルネックは、今後も秋冬ファッションの中心的存在であり続けるでしょう。