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アパレル業界におけるタイプライター生地とは?

アパレル業界の分野におけるタイプライター生地(たいぷらいたーきじ、Typewriter Fabric、Tissu machine ? ?crire)とは、非常に高密度に織られた平織りの綿素材を指します。その名は、タイプライターのように目の詰まった緻密さを持つことに由来し、張り感とシャリ感のある風合いが特徴です。薄手ながらも丈夫で、シワが入りやすい性質も逆に味として楽しまれています。シャツやワンピース、軽アウターなどに使用され、ナチュラルで上品な印象を与える素材として注目されています。



タイプライター生地の語源と誕生背景

タイプライター生地の名前は、その織りの密度と整然とした目面が、まるでタイプライターで打たれた文字のようにきっちりと並んでいることに由来します。英語では’Typewriter Fabric’、フランス語では’Tissu machine ? ?crire’と表現されることがありますが、主に日本国内で普及した呼称であり、海外ではあまり一般的な名称ではありません。

この生地は主に平織りの綿やコットンポリエステル混紡糸で作られ、非常に細番手の糸を高密度で織り上げる技術により、薄手で軽いながらも適度な張りと丈夫さを両立しています。こうした織物はもともと高級シャツ生地として使用されてきましたが、2000年代以降、ナチュラル志向のファッションが広がる中で、その独特の風合いが再評価され、様々なアイテムで用いられるようになりました。



タイプライター生地の特徴とテキスタイル的魅力

タイプライター生地の最大の特徴は、高密度で織られているにも関わらず薄くて軽やか、かつ透けにくいという点にあります。張り感があるため、シャツやブラウスなどでは立体的なシルエットを作りやすく、パリッとした清潔感のある仕上がりが可能です。

また、シャリっとした触感と自然なシワ感があり、洗いざらしで着てもナチュラルな雰囲気が楽しめる点も魅力です。素材としてはコットン100%のものが多いですが、通気性を保ちつつシワの出にくさを求めてポリエステルをブレンドしたタイプも多く流通しています。プリントや染色も美しく出るため、カラーバリエーションも豊富に展開されています。



現代アパレルにおけるタイプライター生地の用途と活用

近年のアパレル業界では、タイプライター生地は軽快で洗練されたカジュアルウェアの定番素材となっています。特に、ボリュームスリーブのブラウスやフレアワンピース、タック入りのシャツなど、フォルムを活かしたデザインに最適とされます。

ナチュラル系ブランドやコンテンポラリーブランドにおいても採用され、ベーシックなスタイルからトレンド性の高いアイテムまで幅広く用いられています。機能性としても、自宅での洗濯が可能で速乾性に優れ、イージーケアな点が現代のライフスタイルにマッチしています。

また、シーズンレスに着られる素材であるため、春夏には通気性の良さを活かした軽衣料として、秋冬には重ね着用のインナーシャツなどにも応用されています。デザイナーやブランドにとっては、シルエットを際立たせるテキスタイルとして高い評価を得ており、今後もファッションにおける重要素材の一つとして位置づけられることは間違いありません。



まとめ

アパレル業界におけるタイプライター生地とは、非常に高密度に織られた綿素材で、シャリ感と張りのある風合いを特徴としたテキスタイルです。古くは高級シャツ生地として発展し、現代ではシャツやブラウス、ワンピースなど幅広いアイテムに使われています。ナチュラルでありながら洗練された印象を与えるこの素材は、季節を問わず活用できる実用性と美しさを兼ね備え、今後もアパレル分野での活躍が期待されます。

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