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アパレル業界におけるテーパードパンツとは?

アパレル業界の分野における>テーパードパンツ(てーぱーどぱんつ、Tapered Pants、Pantalon fusel?)とは、腰から太ももにかけてゆとりを持たせ、膝から裾にかけて徐々に細くなるシルエットのパンツを指します。動きやすさとスタイルアップ効果の両方を兼ね備えており、カジュアルからビジネスシーンまで幅広く用いられます。1980年代以降、特に男性・女性問わず、スタイリッシュなシルエットとして定番化され、現在もトレンドを問わず支持されています。

テーパードパンツの語源と定義

テーパード(tapered)とは、英語で『先細りの』『徐々に細くなる』という意味の形容詞であり、テーパードパンツとはこの名称通り、裾にかけて細くなる形状のパンツを指します。パンツ全体のシルエットは、太ももには余裕を持たせ、裾に向かって絞ることで、体型をカバーしつつ脚長効果を演出するのが特徴です。

このデザインは、見た目の美しさだけでなく、実用性も重視されています。ゆとりのある腰回りと動きやすさに加え、裾のもたつきが少ないため、靴とのバランスも取りやすく、様々なスタイルに適応できる点が魅力です。

テーパードパンツの歴史と発展

テーパードパンツの起源は、ミリタリーパンツや乗馬用パンツなど、機能性を求められたワークウェアにあります。特に第二次世界大戦中の軍服や、1940?50年代の英国スタイルにその原型を見ることができます。動きやすく、ブーツインしやすい形状として広く使われていました。

ファッションとして広まったのは1980年代後半から1990年代前半。特にヨーロッパやアメリカのメンズファッションで、細身シルエットが流行した際に、テーパードデザインが注目を集めました。日本でもバブル期を経て、90年代のDCブランドブームの中でこのシルエットが浸透しました。

2000年代以降、カジュアルスタイルの多様化と共に、ストレッチ素材やハイウエストとの組み合わせによってさらに洗練され、ユニセックスでの需要が拡大しました。

現在の使われ方とスタイリング

現在、テーパードパンツはビジネスカジュアルからストリートファッションまで、あらゆるスタイルに対応する定番アイテムとなっています。センタープレス入りのデザインはスラックスとして通勤着やオフィスカジュアルに適しており、ウエストゴムやストレッチ素材を用いたタイプは休日スタイルやリラックスウェアとしても人気です。

また、アンクル丈やクロップド丈といった裾のバリエーションも豊富で、シューズとのコーディネートが楽しめるのも大きなポイントです。足元にスニーカーを合わせれば軽快な印象に、革靴やヒールを合わせればスマートな雰囲気になります。

色や素材も多様化しており、ウール混やコットン、ポリエステルなど、季節に応じたアイテムが展開されています。春夏にはリネンや薄手素材、秋冬には厚手のツイル生地やウールが定番です。

まとめ

テーパードパンツは、体型を選ばずに誰でも着こなしやすい万能アイテムとして、アパレル業界において欠かせない存在となっています。その先細りの美しいシルエットと、動きやすさを両立したデザインは、今後も変わらず高い人気を保ち続けるでしょう。トレンドに左右されず、常にスタイリングの基本として重宝されるアイテムです。

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