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アパレル業界におけるテラコッタカラーとは?

アパレル業界の分野におけるテラコッタカラー(てらこったからー、Terracotta Color、Couleur terre cuite)とは、素焼きの陶器に由来する、赤みを帯びた土のようなオレンジブラウン系の色合いを指します。落ち着きと温かみを兼ね備えた中間色であり、ナチュラルで上品な雰囲気を演出できるため、秋冬ファッションを中心に人気の高いカラーです。近年では季節を問わず通年使われるトーンとしても注目されています。

テラコッタカラーの定義と色合いの特徴

テラコッタカラーは、イタリア語で''terra''(土)と''cotta''(焼いた)を語源とし、本来は素焼きの陶器や建材の色を意味します。この色は赤褐色やオレンジブラウン、レンガ色などに近く、濃淡や明度によって様々なバリエーションを持ちます。

アパレルでは、温かみと素朴さ、自然な風合いが強調される色調として使用され、落ち着いた大人の印象を与えることができる点が大きな魅力です。また、ナチュラル系のファッションやエスニックスタイル、アースカラーと組み合わせるコーディネートでその効果を最大限に発揮します。

歴史的背景と名称の由来

テラコッタという言葉自体は古代ローマ時代から使われており、建材や彫刻、装飾品などに多く用いられていました。その色味は長らく日用品や建築物などの身近な存在として親しまれてきたものであり、そこからインスピレーションを得た色名としてファッション業界でも使用されるようになりました。

アパレル業界では特に20世紀中盤以降、ナチュラル志向の高まりとともにこのカラーが注目され、1970年代のボヘミアンスタイルやヒッピームーブメントの中でも多用されました。自然との調和を象徴するカラーとして、近年再び脚光を浴びています。

現代の使われ方と人気の理由

現在、テラコッタカラーは季節感を演出する代表的なアースカラーとして、特に秋冬のコレクションで多く取り上げられています。ニット、ワンピース、アウター、ボトムス、さらには小物類まで幅広く展開され、落ち着いた色味の中に程よい個性と温かさを与える点が人気の理由です。

また、肌なじみが良く、年代や性別を問わず使いやすい点も評価されています。ベージュ、カーキ、アイボリーなどのナチュラルカラーとの相性が良く、モノトーンとも調和しやすいため、シンプルながら印象的なスタイルを作ることができます。

インテリアやコスメの分野でもテラコッタカラーは注目されており、全体としてライフスタイルに自然美を取り入れるカラーとしての地位を確立しています。エコ志向やサステナビリティが求められる時代背景の中で、自然由来の色味はますます支持を集めているといえます。

まとめ

テラコッタカラーは、素焼きの陶器に見られる赤みを帯びた土色であり、古代から続く自然美を現代のアパレルに取り入れる手段として親しまれています。温かみや落ち着きを持ちながらも、シンプルな装いに深みを与える万能カラーとして、今後も様々なシーンで活躍が期待される色です。

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