アパレル業界におけるテレコ生地とは?
アパレル業界の分野におけるテレコ生地(てれこきじ、Teleco Fabric、Tissu t?l?co)とは、表目と裏目が交互に編まれたリブ編みの一種で、程よい厚みと高い伸縮性を持つニット素材のことです。縦方向に筋状の凹凸があり、柔らかく肌なじみが良いため、カットソーやインナー、Tシャツ、リブタンクなど多くのカジュアルウェアに用いられています。適度なフィット感と動きやすさを兼ね備えた素材として、幅広いアイテムに取り入れられています。
テレコ生地の定義と特徴
テレコ生地は、リブ編みの中でも1目ごとまたは2目ごとに表編みと裏編みを交互に繰り返して編み立てられる、畝(うね)のある生地です。これにより縦方向に特徴的なストライプ状の凹凸が生まれ、見た目にも表情がありながら、しなやかさと高いストレッチ性を実現しています。
この生地は体に自然にフィットする性質があり、伸縮性と復元力に優れているため、着心地が非常に良いのが特徴です。薄手から中肉厚までバリエーションがあり、通年使用できるアイテムに広く使われています。
言葉の由来と歴史
テレコという名称は、日本独自の呼称で、厳密な語源は定かではないものの、編み構造が交互(互い違い)になっている様子を表現した擬音的な言い回しが由来とされています。欧米ではこの編み地は''rib knit''や''ribbing''と呼ばれるのが一般的で、”teleco”は日本の繊維業界で通用する用語です。
歴史的には、テレコ編みはニット製品が広く普及した20世紀中頃から日常着に取り入れられはじめ、特にTシャツやインナー、トレーニングウェアなどに重宝されてきました。高い機能性と快適性が求められるカジュアルウェアには非常に適しており、現在ではさまざまなブランドやメーカーがこの編み地を用いた製品を展開しています。
現在の使われ方と応用アイテム
現代のアパレルにおいて、テレコ生地はその優れた着心地から、インナーウェアやトップス、タンクトップ、Tシャツ、ロンT、レギンス、ワンピースなど幅広い用途に用いられています。特に体に程よくフィットしつつ締め付けすぎない点が、日常着やリラックスウェア、ルームウェアなどに適していると評価されています。
また、レディースウェアでは、バストやウエストラインにフィットするデザインが求められるアイテムにも多用され、デザイン性と実用性を両立した素材として人気です。男性向けアイテムでもアンダーウェアやフィット感のあるTシャツなどに採用されています。
まとめ
テレコ生地は、表目と裏目を交互に編んだ独特のリブ構造を持つ素材で、肌ざわりの良さと優れた伸縮性が魅力の編み地です。日本独自の名称を持ちながら、世界中で使用されている''rib knit''の一種として、ファッション性と機能性を兼ね備えた生地として多くのアイテムに用いられています。今後も日常着からファッションアイテムまで、幅広い活用が期待される素材です。