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アパレル業界におけるトランスペアレントとは?

アパレル業界の分野におけるトランスペアレント(とらんすぺあれんと、Transparent、Transparent)とは、生地や素材が透けて見える性質、またはそうした質感を持つアイテムやスタイルを指します。レースやシフォン、オーガンジーなどの素材が用いられ、軽やかで繊細、かつフェミニンな印象を与えることが多く、ドレスやブラウス、インナーなどに使用されます。視覚的な抜け感やレイヤードスタイルに活用され、春夏シーズンを中心に人気の高いデザイン要素です。



トランスペアレントの語源と歴史的背景

トランスペアレントという言葉は、ラテン語の'transparentem'(通して見える)に由来し、英語の'transparent'も同義で「透明な」「透けて見える」という意味を持ちます。フランス語でも同様に'transparent'と表現され、日常的に使われる言葉です。

アパレル分野においてこの概念が明確に取り入れられたのは20世紀初頭以降で、特に1920年代のフラッパーファッションではシフォンやチュール素材の使用が注目を集めました。その後も、1950年代のハリウッド女優によるグラマラスなスタイルや、1970年代のボヘミアンファッションでも透け感のある素材は重要な要素として扱われてきました。現代では、抜け感・軽やかさ・フェミニンさを演出する手段として再評価されています。



トランスペアレント素材の種類と特徴

トランスペアレントな素材には多種多様なものがあります。代表的なものには、柔らかく落ち感のあるシフォン、硬めで張りのあるオーガンジー、繊細な柄やレースが施されたチュールなどがあります。また、近年では合成繊維を用いたクリアなメッシュや、プラスチック風のビニール素材も登場し、モード感を高める演出が可能です。

これらの素材は、透けて見える性質を活かし、インナーをあえて見せるレイヤードスタイルや、袖や裾に部分的に使用して軽さや柔らかさをプラスするなど、多彩なアプローチが可能です。透け感の度合いもアイテムにより異なり、完全な透明感からうっすらと透ける程度まで、デザインの意図によって選ばれます。



現代ファッションにおけるトランスペアレントの役割

現代のアパレルシーンでは、トランスペアレントは単なる素材の性質にとどまらず、ファッションコンセプトの一部としても認識されています。ジェンダーレスやエフォートレスといったキーワードと結びつきやすく、適度な肌見せによるヘルシーな魅力や知的なセクシーさを演出する手段として活用されています。

また、ストリートブランドやラグジュアリーブランドのコレクションでもトランスペアレント素材が積極的に採用され、メンズファッションにも徐々に取り入れられています。スポーツウェアやアクティブウェアの分野でも、通気性と視覚的なアクセントを兼ね備えた素材として注目され、実用性と美しさを両立する要素となっています。



まとめ

アパレル業界におけるトランスペアレントとは、視覚的に透けて見える素材やその特徴を活かしたデザインのことを指し、フェミニン・エレガント・モードといった多様な印象を表現できる要素です。歴史的には時代の流れに応じて繰り返し注目されてきた背景があり、現在では性別やジャンルを超えて広く活用されるキーワードとなっています。素材の持つ透明性と軽やかさを通じて、現代的なスタイルに洗練された表情を与えることが可能です。

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