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アパレル業界におけるニットアップとは?

アパレル業界の分野におけるニットアップ(にっとあっぷ、Knit-Up、Ensemble en maille)とは、上下が同じニット素材で構成されたセットアップスタイルのことで、トップスとボトムス(パンツやスカート)を同素材・同系色で揃えることによって、統一感のあるコーディネートを実現します。快適な着心地ときちんと感を兼ね備えており、在宅ワークから外出まで幅広いシーンで活用されるアイテムです。季節やトレンドに応じた多彩なデザイン展開も魅力となっており、リラックス感のあるモードスタイルとして注目されています。



ニットアップの語源と歴史的背景

ニットアップは、英語の“knit”(編み物)と“set-up”(一揃いの服装)を組み合わせた和製英語的表現です。フランス語では“ensemble en maille”と訳され、“maille”はニット素材を意味し、セットで構成された衣装を指します。

その起源は20世紀半ばにさかのぼり、特に1960?70年代のヨーロッパで、上品で動きやすい日常着として注目され始めました。当初は女性向けのホームウェアやカジュアルな外出着として普及しましたが、次第にデザインの多様化が進み、洗練されたファッションアイテムとして定着していきました。

近年では、在宅勤務の増加やライフスタイルの変化により、リラックスしながらもスタイリッシュに見える服装が求められる中で、ニットアップが再注目されるようになりました



ニットアップの特徴とスタイリングの多様性

ニットアップの最大の特徴は、着るだけで完成度の高いコーディネートが実現する手軽さにあります。同じ編地や色調で構成された上下セットは、シンプルながらも上品な印象を与え、アクセサリーや靴によって雰囲気を自在に変化させることができます。

デザイン面では、リブ編みや天竺編み、ケーブルニットなど、素材や編み方によって風合いが異なり、トップスもプルオーバーからカーディガン、チュニックタイプなど多様です。ボトムスもワイドパンツやタイトスカート、フレアスカートなどバリエーション豊富で、フェミニンからマニッシュまで幅広いスタイルに対応します。

また、カジュアルな素材感でありながら、モノトーンやニュアンスカラーを選ぶことで、オフィスカジュアルとしても着用可能である点が支持されています。



現代ファッションにおけるニットアップの位置づけ

現代のファッションシーンにおいて、ニットアップは単なるリラックスウェアの枠を超え、「ワンマイルウェア」「ワークライフバランスの象徴」として新たな価値を持ちつつあります。

特に2020年代に入ってからは、ラウンジウェアの流行とともに、おしゃれと機能性の両立が求められた結果、ニットアップはデザイナーズブランドからファストファッションまで多くのラインで展開されるようになりました。また、ユニセックスアイテムやジェンダーレスなデザインも増えており、年齢や性別を問わず取り入れやすいスタイルとなっています。

環境配慮の観点からも、リサイクルウールや再生繊維を使用したサステナブルなニットアップが登場しており、エシカルファッションの文脈でも重要な役割を担いつつあります。



まとめ

アパレル業界におけるニットアップとは、上下セットで構成されたニット素材のコーディネートアイテムであり、快適さとスタイリッシュさを両立させた現代的な装いです。デザインや素材の進化によって、多様なライフスタイルやファッションニーズに対応する重要なカテゴリーとして、今後もますます注目される存在となるでしょう。

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