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アパレル業界におけるハトメ金具とは?

アパレル業界の分野におけるハトメ金具(はとめかなぐ、Grommet、?illet)とは、布地や革素材などに空けた穴の縁に取り付けられる金属やプラスチック製の補強用パーツで、穴の変形や破れを防ぎながら、機能性と装飾性を兼ね備えた重要なディテールです。主にレースアップやドローコードの通し口として使われるほか、装飾目的でも幅広く利用されています。カジュアルウェアからワークウェア、バッグ、シューズまで幅広いアイテムに使用され、製品の耐久性とデザイン性を高める役割を担っています。



ハトメ金具の語源と歴史的背景

ハトメ金具の「ハトメ」という名称は、日本語で「鳩目」とも表記され、丸い穴の縁に施されたリング状の金具が、鳩の目のように見えることから名付けられました。英語では「Grommet」や「Eyelet」、フランス語では「?illet」と呼ばれています。

ハトメ金具の歴史は産業革命期にまでさかのぼり、帆布やテント、シューズのレースアップ部などの耐久性を向上させるために使われ始めました。アパレル分野では特に20世紀に入り、ワークウェアやミリタリーウェアなどの機能服を中心に普及し、その後カジュアルファッションやストリートファッションに広がりました。



ハトメ金具の構造と役割

ハトメ金具は、一般的に上下2つのパーツから構成され、専用のプレス機や工具で取り付けられます。穴の縁に圧着することで、素材の摩耗や裂けを防ぎながら、コードや紐を通しやすくする機能を果たします。

また、装飾性を高めるために金属製だけでなく、カラー付きやプリント入り、樹脂製など様々なデザインのハトメ金具が開発されています。サイズも用途によって異なり、小さなアイレットタイプから大きなインパクトのあるデザインまで展開されています。



現代ファッションにおける使われ方

現代のアパレルにおいては、ハトメ金具は機能性を超えて、デザインの一部として積極的に活用されるディテールとなっています。たとえば、レースアップトップスやサイドにハトメを配置したパンツ、ドローコード付きのアウターなど、ファッション性と実用性を両立させたアイテムが多く見られます。

また、ストリートファッションやパンク、ゴシック、ミリタリーテイストのファッションでは、メタルパーツとしての装飾性が強調され、コーディネートのアクセントとしての役割も大きくなっています。さらには、バッグや靴、キャップなどのアクセサリー類でも多用されており、素材の質感やカラーバリエーションによって印象が大きく異なります。

加えて、ハトメ金具は耐久性が求められる作業着やスポーツウェアにも欠かせない要素であり、機能美を支える縁の下の力持ち的存在ともいえるでしょう。



まとめ

アパレル業界におけるハトメ金具とは、素材の補強と装飾を兼ね備えた小さなディテールでありながら、その機能性とデザイン性により、さまざまなファッションアイテムに欠かせない要素です。鳩の目に似た形状から名付けられたこの金具は、今や単なる補強材としてだけでなく、コーディネートの個性を引き立てる重要なデザインパーツとして進化し続けています。

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