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アパレル業界におけるペールトーンとは?

アパレル業界の分野におけるペールトーン(ぺーるとーん、Pale Tone、Ton p?le)は、白を多く含んだ淡くやさしい色合いのトーンを指します。一般的にはパステルカラーと呼ばれることもありますが、やや彩度や明度を抑えた、より落ち着きのある印象を持つのが特徴です。アパレルにおいては、フェミニンでナチュラルなイメージを演出するために用いられ、特に春夏のシーズンで多く採用されるカラートーンとして定着しています。

ペールトーンの定義と特徴

ペールトーンとは、色の三要素(色相・明度・彩度)のうち、明度が高く、彩度が低めの淡く柔らかな色調を意味します。ベビーピンク、ミントグリーン、ラベンダー、サックスブルー、レモンイエローなどがその代表例です。これらは、鮮やかさを抑えながらも明るく、穏やかな印象を与える点が特徴です。

このトーンは、軽やかさや清潔感、やさしさを演出する効果があり、特に女性的なスタイルやナチュラルファッション、リラクシングな装いによく用いられます。過剰な主張がないため、コーディネートにも取り入れやすく、トレンドに左右されにくいベーシックなカラートーンとされています。

言葉の由来と歴史的背景

「ペール(Pale)」は英語で「淡い」「薄い」という意味を持ち、絵画や染色、インテリアなどの色彩用語として古くから使用されてきました。19世紀の西洋画や装飾芸術の分野では、貴族的な上品さを表す色として人気を博しており、特にフランス宮廷文化ではラベンダーやローズグレーなどのペールトーンが多用されていました。

ファッションの世界においては、20世紀初頭からペールトーンが注目され始め、特に1950年代にはクリスチャン・ディオールやジバンシィなどのオートクチュールブランドが、フェミニンで優雅なスタイルにこのトーンを多用しました。その後1980年代にはパステルブームとして再燃し、現在では毎年のように春夏シーズンのトレンドカラーに選ばれるなど、定番かつ時代を超えた色調としてアパレルに浸透しています。

現代のアパレルにおける使われ方と応用

現代のアパレル業界において、ペールトーンは、特に春夏コレクションの中核を担うカラーパレットとして重要な位置を占めています。軽やかな素材と相性が良く、リネン、コットン、シフォン、レーヨンなどのファブリックでペールトーンを取り入れることで、清涼感や女性らしさを強調できます。

また、ワントーンコーデやグラデーションスタイルにも適しており、他のペールカラーとの組み合わせや、ニュートラルカラーと組み合わせることで、洗練された印象を与えることができます。レディースだけでなく、近年ではメンズファッションにおいても、ミニマル志向やジェンダーレスデザインの一環としてペールトーンのアイテムが取り入れられ、より広い層に受け入れられるようになっています。

まとめ

ペールトーンは、淡くやわらかな色合いで、清楚さや上品さ、ナチュラルな雰囲気を演出するために用いられるカラートーンです。歴史的にも高貴な印象を伴いながら、現代では日常的なファッションに溶け込むスタンダードな存在となっています。季節や性別を問わず幅広く活用されており、アパレル業界において今後も継続的な人気を維持すると考えられます。

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