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アパレル業界におけるボタンダウンシャツとは?

アパレル業界の分野におけるボタンダウンシャツ(ぼたんだうんしゃつ、Button-down Shirt、Chemise ? col boutonn?)は、襟先に小さなボタンが付き、襟をシャツ本体に固定できる仕様のシャツを指します。もともとはスポーツ用途から生まれたデザインで、カジュアルとフォーマルの中間的存在として多くのシーンで活用されています。特にビジネスカジュアルやアイビールックに欠かせないアイテムで、シャツスタイルにほどよい抜け感と清潔感をもたらします。

ボタンダウンシャツの定義と特徴

ボタンダウンシャツとは、襟の両端にボタンホールがあり、シャツ本体に付いた小さなボタンで襟を留める仕様のシャツのことを指します。襟が立ちすぎず、柔らかな印象と整ったシルエットを両立できるのが特徴です。

ドレスシャツと比べてカジュアル度が高く、ネクタイをしてもせずとも着用可能で、ビジネスカジュアルや休日のきれいめスタイルなど幅広いコーディネートに対応します。素材は綿ブロードやオックスフォード、リネンなどが用いられ、特に「オックスフォードボタンダウンシャツ」は定番中の定番とされています。

言葉の由来と歴史的背景

「ボタンダウン(Button-down)」という語は、英語で「ボタンで留める」という意味を持ちます。もともとは19世紀末、英国のポロ競技において、選手たちが襟のばたつきを防ぐために襟先をボタンで留める工夫をしたことに由来しています。

このディテールに着目したのが、アメリカの老舗ブランド<ブルックス・ブラザーズ>で、1896年に世界初のボタンダウンシャツを商品化しました。以来、このデザインはアメリカ東部の名門大学生たちの間で広まり、「アイビールック」の一部として確立されます。20世紀中盤には日本を含む世界中で浸透し、知的で清潔感のあるカジュアルウェアの象徴となりました。

現代のアパレルにおける使われ方とバリエーション

現代において、ボタンダウンシャツは、オフィスカジュアルやセミフォーマルスタイルの定番として非常に広く愛用されています。ネクタイを合わせることもでき、かしこまりすぎず自然な印象を与えるため、ビジネスの場でも柔軟に対応できます。

また、チノパンやデニム、スラックスとの相性も良く、ジャケットやカーディガンのインナーとしても重宝されます。カラーや柄も豊富で、白・ブルー・ストライプ・チェックなど定番のものから、ポップな色使いやモダンなデザインまでバリエーションが拡大しています。

さらに、最近ではノーアイロン素材やストレッチ素材を使用したものも登場し、利便性と快適性を追求したモデルも支持を集めています。サイズ感も細身からゆったりめまで多様で、ライフスタイルや年齢、性別を問わず幅広い層に親しまれています。

まとめ

ボタンダウンシャツは、襟をボタンで留めるという機能性と装飾性を兼ね備えたシャツであり、スポーツ起源のカジュアルな背景を持ちながらも、現代ではフォーマル要素を併せ持つ多用途なアイテムとして定着しています。歴史的にもアイビールックやビジネスカジュアルの象徴とされ、今なお多くのブランドが改良を重ねて提案するベーシックアイテムとして、アパレル業界の中で確固たる地位を築いています。

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