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アパレル業界におけるミラノリブとは?

アパレル業界の分野におけるミラノリブ(みらのりぶ、Milano Rib、C?te de Milan)とは、編み地の一種で、表面が滑らかで高密度に編まれたしっかりとした質感を持つニット素材を指します。リブ編みの一種でありながら、一般的なリブよりも伸縮性が控えめで、編み目が詰まっておりフォーマルな印象を与えるのが特徴です。ミラノリブはジャケットやパンツ、ワンピースなど幅広いアイテムに使われ、きちんと感と着心地の両立を求める現代のファッションにおいて高い人気を誇る素材です。

ミラノリブの定義と特徴

ミラノリブとは、ゴム編みの一種であるリブ編みをベースに、表編みと裏編みを交互に組み合わせた構造で作られた高密度なニット地のことです。一般的なリブ編みよりも目が詰まっており、フラットで均一な表面感があり、かつ適度な厚みとハリがあるため、型崩れしにくくきれいなシルエットを保つことができます。

通常のニットと異なり、伸縮性が抑えられているため、ニット素材でありながらカットソーや布帛素材に近い仕立て感を持ち、フォーマルウェアやビジネスカジュアルにも適しています。肌触りが柔らかく、シワになりにくいことから、日常使いにも便利な素材とされています。

言葉の由来と歴史的背景

ミラノリブ」という名称は、イタリア・ミラノの洗練されたファッション文化にちなんで名付けられたとされます。「ミラノ」という地名がつくことで、上質さ・エレガントさを象徴するイメージを強調し、ファッション素材としての格を高める役割を果たしています。

この編み地が広く使われるようになったのは、1960?70年代頃のイタリアの高級ニットウェアブランドの台頭とともにです。その後、日本を含む世界各国のアパレルメーカーが注目し、オリジナルのミラノリブ素材を開発して市場に展開するようになりました。特に1980年代以降は、レディースのオフィスウェアやセットアップなどで多く見られるようになりました。

現代の使われ方とバリエーション

現代において、ミラノリブはシーズンを問わず幅広いアイテムに使用されています。特に人気なのは、ニットジャケットやタイトスカート、ワンピース、テーパードパンツなど、フォーマルでありながら動きやすさも求められるビジネスカジュアル系のアイテムです。

また、ミラノリブの特性を生かし、ストレッチ性のある裏地やポリウレタン混紡など機能性を高めた素材も開発されており、より着心地の良い製品が増えています。色や柄の展開も豊富で、単色のクラシックなタイプから、バイカラーや幾何学柄などのファッション性を重視したものまで多様です。

さらに、ミラノリブは縫製性が高いため、布帛に近い構造の服づくりが可能であり、フレアやドレープを取り入れた複雑なデザインにも対応できる点がアパレル業界で重宝されています。

まとめ

ミラノリブは、リブ編みの構造を生かしつつ高密度でしっかりと編まれたニット素材であり、見た目の上品さと実用性のバランスに優れたファッションマテリアルです。その滑らかで品のある風合いは、現代の多様なライフスタイルに適応し、ビジネス・フォーマル・カジュアルとさまざまなスタイルに活用されています。アパレル業界において、今後も高品質な素材として定番であり続けることが予想されます。

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