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アパレル業界におけるムートンブーツとは?

アパレル業界の分野におけるムートンブーツ(むーとんぶーつ、Mouton Boots、Bottes en mouton)とは、羊の毛皮を用いて作られた防寒性に優れたブーツを指します。「ムートン」はフランス語で「羊」を意味し、裏地にウールの毛が付いたままの革素材が使用されるのが特徴です。保温性と通気性を兼ね備えた実用的なアイテムで、寒冷地での使用に適しており、近年ではカジュアルファッションの定番としても広く普及しています。

ムートンブーツの定義と特徴

ムートンブーツとは、羊の毛皮(シープスキン)を用い、内側に天然のウールを残したまま成形されたブーツです。足全体を包み込むような温かさが特徴で、素足でも履けるほどの心地よさと断熱効果があります。

見た目には、外側はスエード調またはナチュラルな革の質感を持ち、内側にはふわふわとした毛が見える仕様となっています。履き口からウールがのぞくデザインや、全体にモコモコ感を活かしたフォルムが、冬の装いに温もりとカジュアルな印象を与えます。

言葉の由来と歴史的背景

「ムートン(mouton)」はフランス語で「羊」を意味する言葉で、皮と毛を一体のまま使用した羊革製品を指します。ムートンブーツの起源は20世紀初頭のオーストラリアとされ、羊毛が豊富な土地柄、寒冷地での実用性を追求する中で生まれました。

特にサーファーたちの間で、海上がりの冷えた足を温めるために愛用されたことから広まり、1970年代後半にはアメリカ西海岸でも人気を博します。2000年代初頭には、UGG(アグ)をはじめとするブランドの影響で世界的なファッショントレンドとなり、多くのセレブリティが着用したことが話題となりました。

現代の使われ方とバリエーション

現代のムートンブーツは、ショート丈、ミドル丈、ロング丈など多彩なシルエットが展開されており、気温やコーディネートに応じて選択できます。また、フェイクムートン素材を使用した廉価版も広く出回り、ファッション性と手頃さを兼ね備えたアイテムとして親しまれています。

色展開も豊富で、定番のベージュやブラウンに加え、ブラック、グレー、ピンクなどトレンドカラーも登場しています。アウトドアだけでなく、日常使いのタウンユースや、ナチュラル・ガーリースタイルの足元にも好相性です。特に寒冷地ではスノーブーツの代わりとしても人気があります。

さらに、防水加工を施したモデルや、ソールに滑り止め機能を追加したタイプなど、機能面でも改良が加えられています。サステナブルな観点から、再生素材を使ったモデルも増えており、現代の価値観にも対応した進化を遂げています。

まとめ

ムートンブーツは、優れた保温性と快適な履き心地を持ち合わせた冬の定番フットウェアとして、実用性とファッション性の両面から高く評価されています。伝統的な素材の魅力を活かしつつ、時代に合わせたデザインや機能の進化を遂げながら、今後も冬のアパレル市場における重要なアイテムであり続けるでしょう。

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