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アパレル業界におけるモヘアニットとは?

アパレル業界の分野におけるモヘアニット(もへあにっと、Mohair Knit、Maille mohair)とは、アンゴラヤギの毛「モヘア」を使用して編まれたニット製品を指します。モヘアは軽くて保温性が高く、独特の光沢とふんわりとした風合いが特徴で、ラグジュアリーな質感をもたらします。アパレル業界では、秋冬の定番素材として人気があり、セーターやカーディガン、ワンピースなどに幅広く用いられています。高いファッション性と機能性を兼ね備えた素材として、多くのブランドが注目しています。

モヘアニットの定義と特徴

モヘアニットとは、南アフリカやトルコなどで飼育されているアンゴラヤギの毛から採れる繊維「モヘア」を用いて編まれたニット製品です。柔らかく光沢感のある長繊維を活かした糸で編まれた生地は、軽量で保温性に優れており、秋冬の防寒着として理想的です。

モヘアは独特の毛足が長く、ふんわりとした風合いと優美な光沢を持ちます。そのため、着用時にはエアリーで優雅な印象を与えることができます。ニットの網目が柔らかく仕上がることで、リラックス感とエレガンスが両立され、カジュアルにもドレッシーにも着こなせる万能なアイテムです。

言葉の由来と歴史的背景

モヘアの語源は、アラビア語の「mukhayyar(選び抜かれた布)」に由来し、もともとは高級織物を意味していました。16世紀ごろからヨーロッパで知られるようになり、19世紀には英国やフランスで高級素材として認知され、上流階級のコートやスーツ素材として使用されるようになります。

ニットとして使用されるようになったのは20世紀以降で、特に1960年代から70年代にかけてのブームにより、カラフルで大胆なモヘアニットが若者文化の象徴として人気を博しました。現在では、そのノスタルジックなイメージと現代的なスタイリングを融合させたファッションアイテムとして再注目されています。

現代の使われ方とバリエーション

現代のモヘアニットは、その高級感ある素材感を活かし、ミニマルからエッジの効いたスタイルまで幅広く展開されています。特にファッションブランドやデザイナーズブランドでは、カラーモヘアやオーバーサイズのシルエット、透け感のある編地などを取り入れて、季節感とトレンドを融合させたアイテムが多く登場しています。

また、ユニセックスアイテムとしての展開も多く、男女問わず着用できることから、ファッションの自由度を高める素材のひとつとなっています。秋冬のスタイリングにおいては、パンツスタイルの抜け感演出や、スカートと合わせたフェミニンなレイヤードなど、さまざまな着こなしが可能です。

まとめ

モヘアニットは、アンゴラヤギの繊細な毛を用いた保温性と美しさを兼ね備えたニット素材です。歴史的には上質な布地として認知されてきたモヘアは、現代ファッションにおいても、デザイン性と機能性を両立する素材として再評価されています。ふわりとした肌触りと高級感が魅力のモヘアニットは、今後も秋冬ファッションの代表的アイテムとして、多くの人々に親しまれ続けるでしょう。

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