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アパレル業界におけるユニフォーム風とは?

アパレル業界の分野におけるユニフォーム風(ゆにふぉーむふう、Uniform Style、Style uniforme)とは、制服に着想を得たデザインやディテールを取り入れた衣服のスタイルを指します。軍服、学生服、作業着、スポーツユニフォームなどの要素をファッションに応用することで、整った印象や機能性、トレンド性を演出します。近年では日常着としても浸透し、幅広い年代やスタイルで取り入れられるなど、アパレル業界において安定した人気を誇る表現のひとつとなっています。

ユニフォーム風の定義と特徴

ユニフォーム風とは、制服的なデザインの要素をファッションアイテムに落とし込んだスタイルのことです。具体的には、ミリタリーテイストのジャケットやワークシャツ、ブレザー、プリーツスカート、セーラー襟、ナンバリング入りのトップスなどが該当します。素材や色使いも制服由来のものが多く、ネイビー、カーキ、グレーなどの落ち着いたトーンが選ばれる傾向にあります。

こうしたスタイルは、端正で清潔感のある印象を与えるとともに、着こなしに統一感や落ち着きをもたらします。また、トレンドのミックススタイルやカジュアルファッションにもなじみやすく、性別や年代を問わず幅広く展開されています。

言葉の由来と歴史的背景

ユニフォームという語は、英語で「uniform=制服」を意味し、19世紀にはすでに軍隊や官公庁、学校などで広く採用されていました。これに「~風(ふう)」という表現が加わることで、「本物の制服ではないが、制服らしさを意識したスタイル」という意味合いが生まれました。

1960年代から70年代にかけてのモッズファッションやミリタリールックに見られるように、制服的なデザインは若者文化の中で反体制やスタイルの象徴として再構成され、ファッションへと転用されていきます。1990年代の日本では、女子高生ファッションに代表される制服風スタイルが若年層を中心に流行し、以降、定期的にリバイバルを繰り返してきました。

現代の使われ方とバリエーション

今日のアパレル業界では、ユニフォーム風のアイテムはトレンドと融合しながら、多彩な形で展開されています。たとえば、ミリタリーテイストのコートやセットアップ、スクール風のブレザーとスカートの組み合わせ、スポーツユニフォームに着想を得たジャージ素材のトップスなどが挙げられます。

また、フェミニン要素とのミックスによって、従来のかっちりした印象に柔らかさを加えたスタイルも登場しています。コスプレや舞台衣装、K-POPカルチャーなどの影響もあり、エンターテインメント性を含む表現としても人気が高まっています。

さらに、ブランドの世界観づくりの一環として、ショップスタッフのユニフォーム風スタイリングをそのまま販売商品に応用するなど、ビジュアル戦略の中でも活用されている点も注目すべきポイントです。

まとめ

ユニフォーム風は、制服の機能性や象徴性をファッションの中に再解釈したスタイルであり、歴史的背景と現代のトレンドを両立させた魅力ある表現手法です。清潔感、統一感、実用性を兼ね備えたデザインは、日常着からイベントファッションまで幅広く応用され、アパレル業界における定番ジャンルのひとつとなっています。今後も時代や文化の変化に応じて、その表現は柔軟に進化していくでしょう。

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