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アパレル業界におけるライトオンスデニムとは?

アパレル業界の分野におけるライトオンスデニム(らいとおんすでにむ、Light Ounce Denim、Denim l?ger)とは、一般的なデニムよりも軽量な生地で織られたデニム素材のことを指します。オンス(oz)は1平方ヤードあたりの生地の重さを示す単位で、ライトオンスは通常8オンス以下のものを指します。薄手で柔らかく、通気性や快適性に優れていることから、春夏の軽やかなファッションやラウンジウェアなどに用いられる機会が多く、デニムの新しい表現として注目されています。

ライトオンスデニムの定義と特徴

ライトオンスデニムとは、生地の重さが6~8オンス前後の軽量なデニムを指し、一般的な12~14オンスのヘビーオンスデニムに比べて、薄くて柔らかく、しなやかな風合いが特徴です。この軽さにより、デニム特有のハリやゴワつきが少なく、リラックス感や軽快な着心地を実現します。

ライトオンスのデニムは、シャツやワンピース、スカート、イージーパンツなど、身体にフィットしやすく動きやすいアイテムに向いており、春夏のカジュアルスタイルで活躍します。また、薄手であることからドレープ性やレイヤードのしやすさもあり、着こなしの幅が広がる素材です。

言葉の由来と歴史的背景

オンス(ounce)という単位は、アメリカやイギリスを中心に使用される重量の基準で、1平方ヤード(約0.84㎡)あたりの生地の重さを示します。デニム生地では、このオンス数によって軽量か、重量感があるかが判断され、用途やデザインに応じて使い分けられています。

ライトオンスデニムの登場は、1980年代以降のカジュアル化や快適性の重視というファッションの流れと深く関係しています。それまでのデニムはワークウェアのイメージが強く、分厚くて丈夫な素材が主流でしたが、日常着としての快適さが求められるようになると、軽量素材のニーズが高まりました。

特に日本では、気候に合わせた着心地の良い素材として、春夏シーズンに適したデニムとしてライトオンスが定着しました。国内のデニム産地である岡山や広島でも、繊細な織りや染色技術を活かして、高品質なライトオンスデニムが数多く生産されています。

現代の使われ方とバリエーション

現代のアパレル業界では、ライトオンスデニムは、快適性・軽やかさ・エレガンスを重視するファッションアイテムに多く採用されています。たとえば、エフォートレスなシャツやリゾート感のあるワンピース、ルームウェアに至るまで、その応用範囲は非常に広くなっています。

また、ライトオンス素材でありながらインディゴ染めやユーズド加工を施すことで、見た目はクラシックなデニムでありながら、着心地は軽やかという見た目と実用性の両立が可能となっています。近年では、エコ素材を用いたライトオンスデニムも登場し、サステナブルな観点からも注目されています。

一方で、素材が薄いため耐久性は中・軽度の使用に適しているという特徴があり、ヘビーユース向けには不向きな面もあります。しかし、スタイリングの柔軟性や気温対応のしやすさなどを活かせば、年中使える軽やかなデニムとしてファッションの幅を広げる存在です。

まとめ

ライトオンスデニムは、快適で軽やかな着心地を重視した現代的なデニム素材として、幅広いアイテムに用いられています。その背景には、ファッションのカジュアル化や季節性への対応、そしてユーザーの快適性への意識の変化があります。今後も、テクスチャーや加工技術の進化により、ますます多彩なバリエーションが展開されることが期待されます。

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