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アパレル業界におけるリラクシーシルエットとは?

アパレル業界の分野におけるリラクシーシルエット(りらくしーしるえっと、Relaxed Silhouette、Silhouette d?contract?e)とは、体を締めつけないゆったりとした服の形を意味し、着心地の良さや動きやすさを重視したスタイルを指します。タイトなラインとは対照的に、落ち感やボリューム感を活かしたルーズな設計が特徴で、リラックス感や自然体の魅力を表現するファッションとして近年注目されています。ホームウェアやカジュアルウェアだけでなく、モードやビジネスカジュアルの分野でも取り入れられ、多様なライフスタイルに対応したシルエットとなっています。

リラクシーシルエットの定義と特徴

リラクシーシルエットとは、身体のラインを強調しない、ゆとりのあるシルエットを基本としたデザインを指します。このスタイルは、心地よさ・動きやすさ・ナチュラルさを追求するもので、全体的に余裕のあるバランスや柔らかいフォルムが特徴です。

トップスであれば肩幅を広く取ったドロップショルダーやワイドスリーブ、ボトムスではワイドパンツやテーパードパンツなどが代表的で、無理なく身体に馴染む構造が採用されます。また、素材には落ち感やドレープ感のある生地が好まれ、自然なラインを生み出します。

言葉の由来と歴史的背景

リラクシーという語は、「relax(リラックス)」から派生した造語で、くつろいだ・緊張感のないというニュアンスを持ちます。これに「silhouette(輪郭、シルエット)」が組み合わさり、リラックス感を感じさせる服の形を意味するようになりました。

この概念は、1990年代のミニマルブーム以降に徐々に浸透し、2000年代にはストリートファッションやスポーツミックススタイルにおいて一つの主流となりました。さらに、2020年代のパンデミック以降は、在宅時間の増加やライフスタイルの変化により、快適性を重視した服へのニーズが高まり、リラクシーシルエットが再評価されるようになりました。

現代の使われ方とバリエーション

現代におけるリラクシーシルエットは、日常着・ビジネス・フォーマルまで、幅広い場面に応用されています。ファッションブランドでは、ジェンダーレスなデザインとしてリラクシーなシルエットを打ち出すことが増えており、性別に縛られない自由な着こなしを提案する一環ともなっています。

また、コーディネートにおいては、上下ともにゆるいアイテムでまとめる全身リラクシーなスタイルのほか、トップスのみリラクシーにしてボトムスで引き締めるなど、バランスの取り方でさまざまな表現が可能です。素材も、リネン・レーヨン・ニット・スウェットなど快適性に優れたものが多く選ばれています。

さらに、サステナブルファッションの一環として「長く着られる服」としてリラクシーシルエットは注目されており、体型の変化に対応しやすい・流行に左右されにくいという利点も評価されています。結果として、エフォートレスでありながら洗練された印象を与えるスタイルとして、世代を問わず人気が広がっています。

まとめ

リラクシーシルエットは、日常生活の中にある快適さとおしゃれを両立させるデザインアプローチとして、アパレル業界で広く受け入れられています。言葉の背景には、ライフスタイルの変化・ファッションの多様化があり、自然体でいられる服としての存在感が強まっています。今後もリラクシーシルエットは、新しい価値観や身体的多様性を包み込むファッションとして、さらに進化を続けていくでしょう。

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