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アパレル業界におけるリネンシャツとは?

アパレル業界の分野におけるリネンシャツ(りねんしゃつ、Linen Shirt、Chemise en lin)とは、麻(リネン)素材で作られたシャツを指し、通気性・吸湿性・速乾性に優れた機能性と自然な風合いが魅力のアイテムです。特に春夏シーズンにおいて、涼感と快適な着心地を提供する素材として人気があり、リラックス感と上品さを兼ね備えたファッションとして広く愛用されています。ナチュラルなシワ感や光沢が特徴で、カジュアルからリゾート、オフィスカジュアルまで幅広いスタイルに対応します。

リネンシャツの定義と特徴

リネンシャツとは、フラックス(亜麻)という植物から採取される天然繊維「リネン」を使用して作られたシャツのことを指します。リネンは吸水性・放湿性・通気性に優れ、夏場でも肌にまとわりつかず、さらりとした着心地が特徴です。

その独特なナチュラルな風合い適度なハリ感により、カジュアルなシーンだけでなくきちんと感を演出したいスタイルにも適しています。リネンシャツは色落ちやシワが出やすい特性がありますが、それこそが自然素材ならではの魅力として受け入れられています。

言葉の由来と歴史的背景

リネンという言葉は、ラテン語の「linum(亜麻)」に由来し、西洋では古代エジプト文明の時代から高級織物として用いられてきました。ミイラを包む布としても使われるほど、通気性や抗菌性に優れた素材として重宝されていました。

中世ヨーロッパではリネンは貴族の下着やベッドリネンに使用されており、その名残で「リネン(Linen)」は現在でも寝具全般を指す言葉として使われています。19世紀以降になると、夏用衣類やシャツの素材としての地位を確立し、20世紀には高温多湿な地域でも快適に過ごせる素材としてアジア圏でも普及しました。

現代の使われ方とバリエーション

現在のリネンシャツは、春夏の定番アイテムとして多くのブランドから展開され、ナチュラル・エシカル・リゾートテイストを演出するアイテムとしても高く評価されています。特に、オープンカラーシャツやプルオーバーシャツなど、リラックス感のあるデザインが人気です。

スタイリングとしては、リネンパンツやショートパンツとのセットアップでトータルコーディネートするスタイルや、インナーにTシャツを重ねたラフな羽織りとしての使い方が一般的です。また、オフィスカジュアルのシーンでも、シンプルで清潔感のある白やブルーのリネンシャツは爽やかな印象を与えるアイテムとして定着しています。

さらに、サステナブル素材としての注目も高まっており、農薬や水をあまり必要としないリネンは環境負荷が少ない繊維として、エコ意識の高い消費者からも支持を得ています。洗えば洗うほど柔らかくなる特性もあり、長く愛用できる衣類としての魅力もあります。

まとめ

リネンシャツは、天然素材ならではの機能性と風合いを持つシャツとして、アパレル業界において重要なカテゴリの一つとなっています。その歴史は古代文明にまで遡り、現代では季節感・快適性・環境意識を反映したスタイルとして進化を続けています。今後も、持続可能なファッションの担い手として、リネンシャツはますます注目される存在となるでしょう。

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