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アパレル業界におけるルーズシルエットとは?

アパレル業界の分野におけるルーズシルエット(るーずしるえっと、Loose Silhouette、Silhouette ample)とは、体のラインに密着しないゆとりのある輪郭や形状を持つ服のスタイルを指します。主にオーバーサイズやリラックス感のあるデザインで構成されており、動きやすさや快適性を追求する一方で、スタイリングに抜け感やこなれ感を加える効果もあります。ジェンダーレスな傾向やストリートファッションの影響とともに、近年ますます注目を集めています。

ルーズシルエットの定義と特徴

ルーズシルエットとは、身体にぴったりとフィットしない、余裕を持たせたシルエットのことを指し、ファッションアイテムにおける重要なスタイルの一つです。肩幅、袖幅、身幅、裾幅などにゆとりがあり、全体にボリューム感やドレープ感が生まれるのが特徴です。

このシルエットは、身体のラインを隠す効果こなれ感の演出を可能にし、誰でも取り入れやすいスタイリングとして人気を集めています。また、動きやすさ・快適性にも優れており、日常着としても高い実用性を誇ります。

言葉の由来と歴史的背景

ルーズという語は英語で「loose=ゆるい、だぶだぶした」を意味し、ファッション分野では1980年代以降に明確なスタイルとして登場しました。特に1980年代後半から1990年代にかけて、ヒップホップカルチャーやスケーターファッションの隆盛とともに、バギーパンツやオーバーサイズTシャツなどが流行し、ルーズシルエットが若者文化として広まりました。

2000年代には一時期タイトシルエットがトレンドとなったものの、2010年代後半から再びルーズフィット回帰の潮流が強まり、ストリートブランドやラグジュアリーブランドでも広く採用されるようになりました。特にジェンダーレスなトレンドとの親和性が高く、性別を問わず受け入れられるスタイルへと進化しています。

現代の使われ方とバリエーション

現在のルーズシルエットは、ストリートカジュアル、ミニマルファッション、リラックスウェアなど、様々なジャンルで取り入れられています。たとえば、ワイドパンツ、ビッグTシャツ、オーバーサイズシャツ、ボックスシルエットのアウターなどが代表的なアイテムです。

コーディネートの際には、ルーズなトップスに細身のボトムスを合わせたり、上下ともにボリューム感を持たせたりすることで、モード感や抜け感を演出できます。また、素材の選び方やディテールの工夫によって、ラグジュアリーな印象やナチュラルな雰囲気を加えることも可能です。

さらに、在宅勤務の増加やライフスタイルの多様化を背景に、リラクシングウェアやルームウェアとしての需要も高まり、ルーズシルエットの快適性がますます評価されています。

まとめ

ルーズシルエットは、動きやすさ、体型カバー、スタイリングの幅広さを備えた現代的なファッションスタイルの一つです。1980年代のストリートカルチャーにルーツを持ち、時代とともに変化を遂げながら、今ではジェンダーフリーで多目的に対応できる汎用性の高いシルエットとして確立されています。トレンドと快適性の両立を求める現代のアパレルシーンにおいて、今後も存在感を増していくでしょう。

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