アパレル業界におけるラメツイードとは?
アパレル業界の分野におけるラメツイード(らめついーど、Lame Tweed、Tweed lam?)とは、ツイード織りの生地にラメ糸(光沢のある金属風の糸)を織り込んで仕立てた素材を指します。クラシカルで凹凸のあるツイード生地の中にキラリと光るラメがアクセントを添え、上品な華やかさを演出します。主にレディースのジャケットやスカート、ワンピースなどに使用され、フォーマルからカジュアルまで幅広いアイテムで人気を博しています。
ラメツイードの定義と特徴
ラメツイードとは、ラメ糸(ラメフィルムを細かくスリットした光沢糸)を含む織糸を使用して織り上げたツイード生地のことを指します。通常のツイードは、ウールやアクリルなどの粗めの糸を用いてざっくりと織られた凹凸感ある生地ですが、そこにラメ糸を混ぜることで、高級感のある輝きや装飾性が加わります。
光の角度や動きによってラメ糸がキラリと光ることで、上品な華やかさやエレガントな印象を与えるのが特徴です。色味もシルバー、ゴールド、ピンクなど多彩で、ベースとなるツイード糸と組み合わせて絶妙なニュアンスを作り出せます。
言葉の由来と歴史的背景
「ツイード(Tweed)」はスコットランド発祥の伝統的な織物で、厚手で丈夫、かつ保温性が高いことから元々は紳士用のジャケットやコートに多く使われていました。一方「ラメ(Lame)」は、フランス語で「金属箔」を意味する言葉で、金属調の糸や光沢を指すファッション用語として定着しています。
この2つの言葉が合わさった「ラメツイード」は、20世紀後半のファッションシーンで登場しました。特に女性の社会進出が進んだ1970年代以降、従来のマニッシュなツイードに装飾性を加えたスタイルが支持されるようになり、女性らしい華やかさを演出する素材として発展しました。
現代の使われ方とデザインバリエーション
現在のアパレル業界において、ラメツイードはフェミニンでフォーマルな印象を与えるアイテムとして広く用いられています。特に、セレモニースタイルやパーティーウェア、オケージョンファッションなどに最適とされ、ジャケット、スカート、ワンピース、セットアップなどの主力素材として活用されています。
また、ラメ糸の分量や配置によって、印象は大きく異なります。繊細に織り込まれたタイプは落ち着いた上品さを、全体にきらめきが広がるタイプは華やかなステージ衣装にも適しています。ブランドによってはカラーラメや太番手のラメ糸を採用するなど、独自の表現を追求するケースも増えています。
ラメツイードは見た目の美しさだけでなく、立体感のある生地感と適度な厚みがあるため、構築的なデザインとの相性もよく、仕立て映えする素材としてデザイナーからも重宝されています。
まとめ
ラメツイードは、ツイードの重厚なテクスチャーにラメ糸のきらめきを加えた装飾性の高いファブリックです。その由来は伝統と装飾の融合にあり、現代ではフォーマルにもカジュアルにも使える柔軟性を持っています。上質さと女性らしさを同時に演出できることから、多くのブランドやデザイナーに支持され続けており、今後も進化を続けるファッション素材といえるでしょう。