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アパレル業界におけるラインニットとは?

アパレル業界の分野におけるラインニット(らいんにっと、Line Knit、Tricot ? lignes)とは、ニット素材に配色や編み方の変化によってライン(線)状の模様やアクセントを加えたデザイン手法を指します。スポーティな印象を与えるラインディテールは、機能性とファッション性を融合させる要素として注目されており、カジュアルからアスレジャーまで幅広いスタイルに用いられています。視覚的な動きやシャープな印象を演出できるため、着用者のシルエットや存在感を引き立てる効果も持ちます。

ラインニットの定義と特徴

ラインニットとは、ニット生地の編地の中にライン状の模様を取り入れた製品を指します。このラインは、配色糸によるストライプや、編みのテンションや組織の変化によって生まれる凹凸など、さまざまな技術によって表現されます。

最も一般的なラインニットは、袖や裾、サイドなどに施されたコントラストカラーのストライプで、スポーツウェアやユニフォームに多く見られます。近年ではファッション性の高いデザインとして、アスレジャースタイルや90年代リバイバルのトレンドの中で再評価されています。

言葉の由来と歴史的背景

「ライン(Line)」は英語で線を意味し、「ニット(Knit)」は編み物を意味することから、直訳すれば「線状模様を持つ編み物」となります。この言葉がアパレル業界で用いられるようになったのは、1970~80年代のスポーツファッションの台頭と関連しています。

当時はジャージやトラックスーツなどの機能性重視のウェアにおいて、サイドラインが運動時の動きを強調し、またチームの識別にも役立つことから多用されました。その後、90年代にはカルチャーとしてストリートやヒップホップスタイルに取り入れられ、ファッションアイコンとしての地位を確立しました。

現代の使われ方とデザイン展開

現在、ラインニットは、スポーティでありながら都会的な印象を持つアイテムとして、アスレジャー、ユニセックスファッション、韓国ストリートなど多様なスタイルで人気を集めています。

特にサイドライン入りのニットパンツや、配色の袖ラインが入ったニットトップスは定番アイテムとなっており、シンプルな中にも個性を演出できるとして需要が高まっています。また、ラメ糸やラッフルと組み合わせたフェミニンなラインニットなど、装飾的なアプローチも増えており、シーズンごとのバリエーションも豊富です。

加えて、ラインの入れ方によって視覚的な補整効果も期待でき、縦ラインは細見えや脚長効果を、肩や胸元のラインは重心バランスの調整に寄与します。このため、デザインだけでなくスタイルアップ目的としても用いられることが多い点が特徴です。

まとめ

ラインニットは、ニット素材に視覚的なアクセントとしてライン模様を取り入れたデザインであり、機能性とファッション性を両立させた現代的なニットアイテムの一種です。その歴史はスポーツウェアにルーツを持ちながらも、時代とともに進化し、今ではデイリーウェアからモードスタイルまで幅広く活用されています。今後も新素材や編み技術の進化とともに、多彩な展開が期待されます。

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