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アパレル業界におけるラバーソールとは?

アパレル業界の分野におけるラバーソール(らばーそーる、Rubber Sole、Semelle en caoutchouc)とは、靴の底(アウトソール)にゴム素材を使用した構造のことを指します。摩擦に強く、耐水性・耐久性に優れているため、ワークブーツやレインシューズ、スニーカーなどに広く採用されています。特に1970年代以降、ロックやパンクカルチャーとの関わりを通じてファッションアイテムとしても注目され、現在ではスタイル性と機能性を兼ね備えたソール仕様として定番化しています。

ラバーソールの構造と特徴

ラバーソールは、その名の通り靴底にゴム素材(ラバー)を用いた仕様を指し、高いグリップ力と柔軟性、耐久性を特徴とします。従来の革底(レザーソール)に比べて滑りにくく、地面との接地音が静かで、歩行時の安定感が得られる点が評価されています。

靴全体の重量はやや増しますが、そのぶん耐久性や耐候性が高く、雨天時の着用やアウトドア、作業用靴などにも適しています。また、衝撃吸収性にも優れ、長時間の歩行や立ち仕事に向いていることから、近年ではビジネスシューズやドレスシューズにも取り入れられることが増えています。

言葉の由来と歴史的背景

「ラバーソール」という用語は、英語の「rubber(ゴム)」と「sole(靴底)」を組み合わせたもので、靴の部位を直接的に表した言葉です。技術的には19世紀後半の工業化以降、ゴム素材の大量生産が可能となったことにより、軍靴や作業靴への採用が始まりました。

ファッションの文脈で注目を集めたのは20世紀半ば以降で、特に1950年代?60年代のイギリスで登場した「クリーパー」と呼ばれる厚底靴がその代表格です。このスタイルは後にパンクやロカビリーファッションと結びつき、若者文化や音楽と密接に関連したファッションアイテムとして定着しました。

1970年代にはイギリスのバンド「ザ・ビートルズ」の楽曲『Rubber Soul』の影響もあり、その名称自体がポップカルチャーの中で親しまれるようになり、日本でもモッズやロック系のファッションにおいて定番アイテムとなりました。

現代におけるラバーソールの使われ方

現在、ラバーソールは、高機能かつスタイリッシュなアウトソールとして、幅広い靴種に採用されています。スニーカーやブーツ、ビジネスシューズに至るまで、用途やデザインに応じた多様な厚みや形状のラバーソールが存在します。

とくにユニセックスなデザインや、ジェンダーレスファッションとの相性が良く、ブランドによっては厚底タイプをトレンドの軸に据えているところもあります。また、近年はリサイクルラバーを使用した環境配慮型のラバーソールも登場し、サステナビリティの観点からも注目されています。

歩きやすさや安全性を重視する現代の生活スタイルにおいて、ラバーソールはその快適性と耐久性により、多くの人々にとって実用性の高い選択肢となっており、ファッションと機能を両立させた足元の要素として今後も存在感を高めていくでしょう。

まとめ

ラバーソールは、滑りにくさや衝撃吸収性、耐水性に優れたゴム製の靴底として、ファッションと実用性の双方から重宝されている要素です。その歴史は産業技術と若者文化の融合とともに歩み、現代では多様なスタイルや価値観に対応する重要なパーツとして定着しています。

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