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アパレル業界におけるライクラ混とは?

アパレル業界の分野におけるライクラ混(らいくらこん、Lycra Blend、M?lange de Lycra)とは、ポリウレタン系の伸縮素材「ライクラ(LYCRA)」を他の繊維(コットン、ポリエステル、ナイロンなど)とブレンドして使用した生地を指します。ライクラは優れた伸縮性と形状回復性を持ち、混紡することで製品にフィット感や動きやすさを付加できます。スポーツウェアやインナー、デニム、カットソーなど幅広い用途で使用されており、機能性と快適性を両立する現代の衣料素材として重要視されています。

ライクラ混の特徴と機能性

ライクラ混は、高い伸縮性と形態安定性を持つポリウレタン繊維「ライクラ」を、他の天然・合成繊維と混ぜて作られる生地です。ライクラ自体は非常に細く、少量でも混紡することで生地全体に弾力とストレッチ性をもたらします。

たとえばコットンとの混紡では、天然繊維の肌触りと吸湿性を保ちつつ、伸びやすく、戻りやすいという特性が加わります。ポリエステルやナイロンと組み合わせることで、さらに耐久性や速乾性も高まり、スポーツウェアや機能性衣料において多く活用されています。

このように、ライクラ混の生地は体にフィットしながらも圧迫感が少なく、動きやすさと快適性を兼ね備えたアイテムづくりに適しています。

言葉の由来と歴史的背景

「ライクラ(LYCRA)」は、アメリカの化学メーカー「デュポン社(現インビスタ社)」によって1958年に開発された商標名付きのポリウレタン系弾性繊維です。もともとは「スパンデックス(spandex)」として分類される繊維の一種であり、欧米では「エラスタン(elastane)」という名称でも知られています。

日本において「ライクラ」は、他のポリウレタン繊維と区別するためのブランド名として認知されており、高品質で耐久性のあるストレッチ素材として、インナーやスポーツアパレル分野で特に高い評価を受けています。

1970年代から1980年代にかけて、日本のファッション市場にも徐々に普及し、90年代以降にはカジュアルウェアやデニム素材にも応用されるようになりました。近年では機能性アパレルの需要の高まりにより、再び注目が集まっています。

現代におけるライクラ混の使われ方

現在、ライクラ混の素材は、アクティブなライフスタイルや快適性を重視する衣料品に幅広く使用されています。代表的な用途としては、スポーツウェア、レギンス、ヨガウェア、アンダーウェア、フィットネスウェア、Tシャツ、ストレッチジーンズなどが挙げられます。

特に女性向けのタイトなアイテムにおいては、シルエットを美しく保つフィット感が求められるため、ライクラ混素材の活用が効果的です。また、男性向けのビジネスウェアでも、快適な着用感を提供する機能素材として採用が進んでいます。

さらに、洗濯耐性や型崩れのしにくさといった利点もあり、日常使いの衣料品全般に浸透しています。サステナブルな観点からは、リサイクル素材とライクラを組み合わせた製品も登場し、環境配慮と快適性を両立する新しい取り組みが進められています。

まとめ

ライクラ混は、快適なストレッチ性、形状安定性、耐久性を備えた機能性素材として、現代のアパレル製品に欠かせない存在です。スポーツや日常の動作を快適にするだけでなく、シルエットを整え、着心地を向上させる素材として、今後もますます多様なアイテムに応用されていくことでしょう。

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