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アパレル業界におけるワンカラーとは?

アパレル業界の分野におけるワンカラー(わんからー、One Color、Couleur unie)とは、衣服全体を一色で統一したデザインやスタイリングを指す用語です。アイテムそのものが単色で構成されている場合もあれば、コーディネート全体をひとつの色調でまとめたスタイルも含まれます。視覚的に洗練された印象を与えやすく、ミニマルでモダンなファッションやフォーマルな装いにも適しています。シンプルでありながら配色や素材によって印象が大きく変わるため、着こなしに深みや個性を演出できるのが魅力です。

ワンカラーの定義と特徴

ワンカラーとは、衣服全体がひとつの色で構成されていること、またはコーディネート全体を同系色でまとめたスタイルを指します。「ワン」は英語の“One=一つ”、“カラー”は“Color=色”に由来し、その名のとおり単色に絞った色使いが基本です。

ワンカラーのデザインは、視覚的に統一感があり、スッキリとした印象を与えるため、ミニマルで上品な雰囲気を演出したいときに特に効果的です。また、全体に色が分散しないため、シルエットや素材感、ディテールが際立ちやすく、シンプルでありながら奥行きのあるファッションを楽しむことができます。

言葉の由来と歴史的背景

「ワンカラー」という表現はファッション業界において比較的新しいものではありますが、単色スタイルの美学は古代から存在していました。例えば、古代ローマやギリシャでは、白や赤といった単色のトーガやチュニックが好まれ、色彩によって社会的な地位や役割を示す役割を果たしていました。

20世紀に入ってからは、モダニズムやミニマリズムの影響を受けて、色を絞ったデザインが注目されるようになります。特に1960年代以降のモノトーンファッションやブラックドレスの流行は、ワンカラーの魅力を象徴するスタイルとして語り継がれています。

さらに、近年ではSNSやメディアの影響で、「オールブラックコーデ」「ベージュトーンコーデ」などのワンカラーコーディネートがファッションのトレンドとして広がりを見せています。

現代の使われ方とバリエーション

現在、ワンカラーは洋服単体だけでなく、コーディネート全体のスタイリング手法としても重要な位置を占めています。ブランドやシーズンにより、ブラック、ホワイト、ベージュ、グレー、ネイビーなど、さまざまなカラーを軸としたワンカラーコーデが提案されています。

ワンカラーを取り入れる際のコツとして、異なる素材や質感を組み合わせて表情に変化をつけることで、単調な印象を防ぐことができます。たとえば、同じ黒でもマットなウールと光沢のあるサテンを合わせれば、洗練されたバランスが生まれます。

また、フォーマルな場では落ち着きや清潔感を、カジュアルなシーンでは統一感とセンスの良さを演出できる点もワンカラーの強みです。さらに、色のトーンを微妙に変える“グラデーションワンカラー”なども登場しており、スタイリングの幅はますます広がっています。

まとめ

ワンカラーは、シンプルでありながら奥行きのあるファッション表現を可能にするスタイルです。その歴史は長く、現代では性別や年齢を問わず幅広い層に支持されています。色使いに統一感を持たせることで、視覚的に洗練された印象を与え、多様なシーンで活躍する汎用性の高さも魅力です。今後も、サステナブル素材やニュートラルカラーの普及と共に、新たなワンカラー表現が進化していくことが期待されます。

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