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アパレル業界におけるワントーンスタイルとは?

アパレル業界の分野におけるワントーンスタイル(わんとーんすたいる、One-tone style、Style monochrome)とは、コーディネート全体を同系色でまとめる着こなしの手法を指します。同じ色調または近い色味で統一することで、洗練された印象や縦長のシルエットを演出できます。トレンドの移り変わりが激しい中でも、ミニマルで知的な印象を与えるため、年齢や性別を問わず支持されています。

ワントーンスタイルの定義と特徴

ワントーンスタイルとは、全身のコーディネートを同じ色相またはごく近い色調で統一するファッションスタイルのことを指します。ホワイトトーン、ベージュトーン、ネイビートーンなど、単一色に基づくコーディネートにより、まとまりのある洗練された印象を生み出します。

このスタイルは、派手な装飾に頼らずカラーの統一感によって視覚的な美しさや落ち着きを演出するのが特徴で、スタイルアップ効果も期待できます。たとえば、同系色の濃淡でグラデーションを作ることで奥行きや立体感を与えることも可能です。

言葉の由来と歴史的背景

「ワントーン」は、音楽用語に由来する「トーン(tone)」が色彩用語として転用されたものです。視覚的な「色調」や「音の高さ」を意味するこの言葉は、ファッション分野では同じ色味を用いたスタイリングを指す語として定着しました。

歴史的には1920?30年代のパリ・モードにおいて、シャネルなどがブラック一色のドレス=“リトル・ブラック・ドレス”で洗練されたスタイルを提示したのが原型とも言われます。また、1980年代のミニマルファッションや、2010年代以降のノームコア(究極の普通さを志向するスタイル)においても、色を抑えるスタイリングが評価されてきました。

現代の使われ方とスタイリング

現代では、ワントーンスタイル都会的で知的な印象を与えるファッションとしてビジネスカジュアルからハイストリートスタイルまで幅広く用いられています。特にモノトーンやアースカラーを中心としたワントーンコーデは、男女問わず人気があります。

また、異素材を組み合わせることで、同色でも質感のコントラストによるメリハリを演出することができ、スタイリングに深みを与えることが可能です。たとえば、ベージュのニットとサテンのスカートを合わせるなど、素材選びによって季節感や雰囲気をコントロールできます。

ビジネスシーンではネイビーやチャコールグレーのワントーンが好まれ、カジュアルシーンではホワイトやアイボリーなどのライトトーンが使われることが多いです。

まとめ

ワントーンスタイルは、単一色または近似色で統一した装いによって洗練された印象を与えるスタイルであり、シンプルでありながら高い完成度が求められるコーディネート手法です。色彩感覚や素材選びのセンスが重要であり、ファッション初心者から上級者まで応用しやすいスタイルとして、今後も高い注目を集め続けるでしょう。

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