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アパレル業界におけるワイドスリットとは?

アパレル業界の分野におけるワイドスリット(わいどすりっと、Wide Slit、Fente large)とは、衣服の裾やサイドに設けられた開口部(スリット)が通常よりも広めに設計されたデザインを指します。動きやすさや通気性を高める機能性だけでなく、シルエットに抜け感や軽やかさを演出する装飾要素としても注目されます。ワイドスリットは、ロングスカートやワンピース、チュニック、ニットなど幅広いアイテムに用いられ、モード感や抜け感を演出するためのスタイル提案として人気を集めています。

ワイドスリットの定義と特徴

ワイドスリットとは、衣服の一部に大きく開けられたスリット(切れ込み)のことを意味し、通常のスリットよりも幅や長さが広めに設定されている点が特徴です。

このスリットは、身体の可動域を確保しながら、軽やかな動きやシルエットの変化を視覚的に強調する効果があり、着用時に裾が揺れることで視覚的にエレガントな印象を与えることができます。また、重ね着やインナーの見せ方によって、ファッション性と個性を同時に演出できるという点も魅力です。

言葉の由来と歴史的背景

「スリット(Slit)」という語は、英語で「切れ込み」や「細長い隙間」を意味し、衣服においては主に裾や袖、サイド部分に設けられるデザイン処理を指します。スリットの歴史は古く、古代の民族衣装にも動きやすさや装飾性の一環として採用されていました。

特に20世紀以降、エレガントなドレスやカジュアルなロングシャツなどのアイテムにおいてスリットは一般的に用いられるようになり、1980年代から90年代にはスリットを強調したセクシーなドレススタイルが流行しました。現代では、セクシーさよりも抜け感やナチュラルな動きを演出する「ワイドスリット」デザインとして発展しています。

現代の使われ方とデザインの多様性

現在のアパレル業界では、ワイドスリットスタイルのバランスを取るデザイン手法として広く用いられています。特に、オーバーサイズのトップスやロング丈のワンピース・スカートにおいて、重さやもたつきを軽減する効果があり、シルエットをすっきりと見せる手段としても有効です。

また、スリットからインナーやボトムスが覗くことで、レイヤードスタイルのアクセントとなるため、着こなしの幅が広がります。素材や長さ、開き方によって印象が大きく変わるため、ナチュラル、ストリート、モード、スポーティなど様々なスタイルに応用可能です。

機能面でも、スリット部分が広いことで通気性が増し、暑い季節にも快適に着用できるという利点があります。最近ではジェンダーレスなデザインや、アクティブウェアにおける採用例も見られ、用途はますます拡大しています。

まとめ

ワイドスリットは、装飾性と機能性を兼ね備えたモダンな衣服デザインとして、幅広いアイテムに取り入れられています。動きやすさと軽やかさを提供するだけでなく、スタイリングに奥行きと洗練された印象を加える要素として、今後も多様なシーンでの活用が期待される重要なデザインディテールの一つです。

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