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アパレル業界におけるワントーンカラーコーデとは?

アパレル業界の分野におけるワントーンカラーコーデ(わんとーんからーこーで、One-tone Color Coordinate、Coordination monochrome)とは、ひとつの色調に統一したコーディネートスタイルを指します。全体のアイテムを同系色でまとめることで、洗練された印象や統一感、スタイルアップ効果が期待できます。シンプルながらも色使いにセンスが求められ、トーン(明度・彩度)を意識したスタイリングが重要となります。ミニマル志向やジェンダーレスな表現が進む中、性別や年齢を問わず幅広く取り入れられる手法として人気が高まっています。

ワントーンカラーコーデの定義と特徴

ワントーンカラーコーデとは、コーディネート全体を一つの色調で統一するスタイリング手法を指します。「ワントーン」は「単一の色合い」を意味し、ベージュ系・グレー系・ブラック系・ブルー系などの同系色を用いて、アイテム間の色を調和させることで、シンプルかつスタイリッシュな印象を演出します。

このスタイルの魅力は、視覚的なまとまりが生まれやすく、縦長のラインを強調することによるスタイルアップ効果も期待できる点です。カラーの濃淡や素材感、シルエットで変化をつけることで、単調さを避けつつ洗練された仕上がりを目指すことができます。

言葉の由来と歴史的背景

「ワントーンカラーコーデ」という言葉は、色の「トーン(Tone)」と「コーディネート(Coordinate)」を組み合わせた和製ファッション用語で、英語や仏語においても「monochrome coordination」や「coordination ton sur ton(トン・シュル・トン)」と呼ばれる概念と類似します。

このスタイル自体は古くから存在しており、1950年代のオートクチュールにおけるミニマルな色使いや、1980年代のモノトーンブームなど、時代ごとのトレンドの中で繰り返し注目されてきました。特に近年では、ジェンダーレスやミニマリズム、サステナブル志向といった価値観の高まりとともに、控えめながらも上品な印象を与えるスタイルとして再評価されています。

現代の使われ方とバリエーション

現代においてワントーンカラーコーデは、ユニセックスな着こなしやシンプル志向のトレンドに合致し、多くのブランドが提案しています。ビジネスカジュアルからストリートスタイル、フェミニン系までジャンルを問わず展開されており、年齢や性別に関係なく採用される汎用性の高いコーディネート術です。

アイテム選びのポイントとしては、異素材を組み合わせることで立体感や奥行きを出す、色の濃淡で階層を作るシルエットでコントラストを出すなど、単調に見せない工夫が求められます。また、小物でトーンを合わせる、あるいは逆に一部にアクセントカラーを取り入れてメリハリを出すこともあります。

たとえば「ホワイトトーン」でまとめた場合は、アイボリーやライトグレー、オフホワイトなど微妙に異なる色味を組み合わせて柔らかな印象に仕上げる一方、「ブラックトーン」では、光沢感のある素材や異なる質感で構成することで重くなりすぎないよう工夫されます。

まとめ

ワントーンカラーコーデは、色のトーンを統一することで全体の印象をすっきりと見せるスタイリング手法であり、シンプルながらも奥行きのある表現が可能です。時代を問わず多くのスタイルに応用されており、ファッションにおける配色センスを問われる上級者向けのテクニックとしても注目されています。ミニマルで洗練された印象を求める現代のライフスタイルにもマッチし、今後も支持され続けるスタイルのひとつと言えるでしょう。

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