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アパレル業界におけるワンウォッシュコットンとは?

アパレル業界の分野におけるワンウォッシュコットン(わんうぉっしゅこっとん、One Wash Cotton、Coton pr?lav? une fois)とは、製品または生地の状態で一度だけ水洗い加工を施したコットン素材を指します。主にデニムやシャツ、パンツなどで使用されるこの加工は、生地の縮みを事前に防ぎ、風合いを柔らかくし、着用時の快適性を高める役割を担っています。また、未洗い状態よりも自然な表情が出ることから、カジュアルウェアを中心に広く取り入れられています。

ワンウォッシュコットンの特徴と定義

ワンウォッシュコットンとは、その名の通りコットン製品やコットン生地を一度だけ洗濯(ウォッシュ)加工した状態のものを指します。この工程は製品段階または生地段階で行われ、特に無加工の生地に比べて肌触りが柔らかく、着始めから快適なフィット感が得られるのが大きな利点です。

また、綿素材は特性上、水に通すことで縮むことがありますが、ワンウォッシュ加工を施すことでその縮みを事前にある程度抑える効果があります。したがって、サイズ感の安定性も得られ、購入後の扱いやすさにも貢献しています。

言葉の由来と加工の背景

「ワンウォッシュ」は英語の'One Wash'に由来し、「一度洗う」という意味を持ちます。フランス語では「Coton pr?lav? une fois」と表記されます。アパレル業界ではデニムやカジュアルウェアにおける加工方法として広まり、特に1960年代以降のジーンズ文化の中でその呼称が定着しました。

もともと、リジッド(未洗い)デニムや綿製品は非常に堅く、また水洗いによって大きく縮むことがあるため、製品化の後にあらかじめ洗い加工を施すという手法が生まれました。これがワンウォッシュ加工の始まりであり、以降は「穿き始めからやわらかく、縮まない」製品として広く浸透していきました。

現代におけるワンウォッシュコットンの使われ方

現在のアパレル業界では、ワンウォッシュコットンはナチュラルでヴィンテージ感ある風合いを演出する手法としても活用されています。特にカジュアルシャツ、ワークパンツ、スウェットシャツ、ライトアウターなど、日常的に着用されるアイテムにおいて人気のある加工です。

一度の洗いによって生地に微細なシワや表情が生まれるため、アイロンをかけずに着用しても自然なラフ感を保つことができます。また、洗濯による型崩れや色落ちが起こりにくく、初期段階で生地のクセが取れることから、品質管理の一環としても採用されています。

他のウォッシュ加工との違い

ワンウォッシュ加工は、「ストーンウォッシュ」や「バイオウォッシュ」など、より強い加工感や色落ちを生む手法とは異なり、あくまで生地の慣らしと縮み防止を目的とした穏やかな処理です。そのため、生地の色味や質感をなるべく損なわずに、製品の完成度を高めるという点で重要視されています。

まとめ

ワンウォッシュコットンは、一度だけ洗いをかけたコットン素材であり、肌触りの向上、縮み防止、自然な風合いといったメリットがあります。アパレル業界ではこの加工によって、商品を着用者にとって扱いやすく仕上げることができ、特に日常使いのアイテムにおいて高い評価を受けています。

ナチュラルなスタイルやラフな表情を求めるファッションにおいても相性が良く、今後もさまざまな用途で活用され続ける加工手法のひとつです。

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