ビジプリ > アパレル業界用語辞典 > 【セーラーカラー】

アパレル業界におけるセーラーカラーとは?

アパレル業界の分野におけるセーラーカラー(せーらーからー、Sailor Collar、Col marin)とは、後ろに大きく広がる四角い襟と、前で重なったりリボンで結ばれる特徴的なデザインの襟型のことを指します。もともとは水兵の制服に由来し、機能性と視認性を重視したデザインでしたが、現在では主に女性服や子供服、特に制服やカジュアルウェアに用いられることが多く、クラシックで愛らしい印象を与える装飾的要素として親しまれています。

セーラーカラーの形状とデザイン的特徴

セーラーカラーは、前側がV字に開き、後ろ側に大きく広がる台形または四角形の襟が特徴です。通常はリボンやタイで結ばれ、顔まわりを華やかに見せる効果があります。そのデザインは非常に視認性が高く、清楚でクラシックな印象を与えるため、スクールウェアやフォーマルな装いにも適しています。

また、襟の縁にライン(ストライプ)が入ることが多く、これがデザイン上のアクセントになっています。服全体の印象を左右する重要なパーツであり、スタイルの雰囲気を大きく左右する要素としてファッションに取り入れられています。

歴史と語源:水兵の制服からファッションへ

セーラーカラーの起源は19世紀のイギリス海軍の制服にあります。水兵(セーラー)が着用していた制服にこのタイプの襟が採用されていたことから、「セーラーカラー」と呼ばれるようになりました。船上での動きやすさを考慮した結果、襟が肩に広がる形状となり、視認性や識別性にも優れていたため、軍服として機能的な役割を果たしていました。

その後、ビクトリア女王が自らの子供にセーラー服を着せたことで、王室の子供服ファッションとして人気を博し、ヨーロッパ各国で模倣され始めました。日本では明治時代以降に女子学生の制服として取り入れられ、昭和期には全国的に定着しました。

現在の使用例とトレンドの変化

現代においても、女子学生の制服やキッズウェアにおける定番デザインとして、セーラーカラーは根強い人気を誇ります。加えて、近年ではレトロブームの影響で、大人向けのブラウスやワンピースにもセーラーカラーを取り入れたデザインが再び注目されています。

素材やカラーの工夫により、フォーマルからカジュアルまで幅広く応用されており、リボンタイやフリルと組み合わせることでフェミニンな印象を強調したり、無地でシンプルに仕上げてモダンな印象を持たせたりと、デザインの幅も広がっています。シーズンを問わず活躍する襟型として、多くのブランドが展開しています。

まとめ

セーラーカラーは、水兵の制服から発祥し、長い歴史を経てファッションに取り入れられた象徴的な襟デザインです。そのクラシックかつ愛らしいシルエットは、子供服から大人のカジュアルスタイルまで幅広く受け入れられており、今もなおトレンドの中で個性を発揮しています。襟元で印象を変えたいときに、セーラーカラーは魅力的な選択肢となるでしょう。

▶アパレル業界用語辞典TOPへ戻る

↑ページの上部へ戻る

ビジプリの印刷商品

ビジプリの関連サービス