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アパレル業界におけるアラベスク柄とは?

アパレル業界の分野におけるアラベスク柄(あらべすくがら、Arabesque pattern、Motif arabesque)は、アラブ・イスラム美術に由来する複雑で優美な装飾模様のことを指し、主に植物の蔓や葉、幾何学模様を組み合わせた連続模様です。アパレルではドレッシーな衣装やエスニックテイスト、クラシカルなデザインなどに用いられ、気品や異国情緒を演出する要素として重宝されています。

アラベスク柄の定義とデザインの特徴

アラベスク柄とは、イスラム美術に起源を持つ装飾模様で、植物の蔓や葉を模した曲線的で連続性のあるデザインが特徴です。この模様は抽象的な幾何学要素と自然のモチーフが融合しており、視覚的なリズムと流れを生むことで優雅さを醸し出します。

アパレル業界では、ドレスやブラウス、ストール、ジャケット、または刺繍などでこの柄が用いられることが多く、視覚的に華やかで高級感のある印象を与える装飾要素として人気があります。モノトーンでも存在感があり、カラフルに表現されることでより異国的な雰囲気を強調します。

アラベスク柄の歴史と語源の背景

アラベスク柄のルーツは、中東・北アフリカを中心としたイスラム文化圏にあります。イスラム教では偶像崇拝が禁じられているため、宗教建築や工芸品において人物や動物の代わりに、自然物や幾何学模様による抽象的な装飾が発展しました。

「アラベスク」という言葉は、ヨーロッパ諸国がこの装飾様式を「アラビア風」と解釈したことに由来し、フランス語「arabesque」や英語「arabesque」として西洋に定着しました。ルネサンス期のヨーロッパでは、装飾芸術として再解釈され、建築や家具、衣服の装飾としても応用されていきました。

現代ファッションにおけるアラベスク柄の使い方

現代のファッションでは、アラベスク柄は多様な文脈で使用されています。エスニックやボヘミアンスタイルでは特に多用され、プリントやレース、ジャカード織りなどで表現されることが一般的です。刺繍として使われることもあり、ドレスやフォーマルウェアでは、クラシカルで上品な印象を演出するために好まれます。

さらに、現代ではデジタルプリント技術により、細密で繊細なアラベスク模様も衣服に鮮やかに再現できるようになっています。幾何学要素との融合によって、モダンな解釈のデザインとしても多く展開されています。

ユニセックスなアイテムや日常的なアパレルにアラベスク柄が取り入れられることで、文化的背景を尊重しつつファッション性を高める手法として評価されています。

まとめ

アラベスク柄は、イスラム美術に根ざした装飾様式として、歴史的・文化的背景を持ちながらも現代ファッションに調和するデザインとして受け入れられています。その複雑で優雅な模様は、衣服に深みと個性を与え、シーンに応じて高級感や異国情緒を添える重要な要素として活用されています。

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