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アパレル業界におけるインサイドベルトとは?

アパレル業界の分野におけるインサイドベルト(いんさいどべると、Inside Belt、Ceinture int?rieure)は、主にパンツやスカートのウエスト部分の内側に縫い付けられる補強テープまたは布地のことを指します。着用時の安定感を高めるだけでなく、型崩れの防止やフィット感の向上といった機能的役割を持ち、仕立ての良さや着心地を左右する重要なディテールのひとつです。

インサイドベルトの基本的な役割と機能性

インサイドベルトは、ボトムスのウエストラインの内側に設置される部材であり、表面からは見えない箇所に位置しながらも、着用時の快適さや美しいシルエットに大きな影響を与えます。このベルトは、特にウールパンツやスーツスラックスなどのフォーマルウェアに多く見られ、身体にフィットしやすく、ベルトループやボタン周辺の補強にも役立ちます。

また、インサイドベルトには滑り止めのゴムテープが縫い込まれていることがあり、シャツのずり上がりを防止する工夫が施されているタイプも存在します。ベルト全体の剛性を高めるために、芯地を使用して構造を強化する場合もあります。

インサイドベルトの歴史と由来

インサイドベルトの発祥は、19世紀末のヨーロッパ紳士服にそのルーツがあるとされます。スーツ文化の中で、見えない部分にも手を抜かないという服飾哲学が広まり、内部構造の美しさと機能性の両立が重視されるようになりました。その中で、パンツのウエスト内側に補強布を施す技術として発展したのがインサイドベルトです。

日本の紳士服業界にもヨーロッパのテーラリング技術が導入される中で、インサイドベルトも重要な要素として取り入れられました。とくに高級スラックスでは、インサイドベルトの丁寧な仕上がりが商品の品質を評価する一要素となっています。

現代におけるインサイドベルトの使われ方

今日では、メンズだけでなくウィメンズのスーツやきちんと感のあるスカート、パンツにもインサイドベルトが施されており、体型をきれいに見せるための補整効果や、洋服の長持ちに寄与するパーツとして評価されています。既製服においても、インサイドベルトの有無や縫製の丁寧さは、消費者が品質を見極めるための重要なチェックポイントとなっています。

また、近年ではカジュアルパンツやストレッチ素材のボトムスにも応用され、柔らかさとフィット感を両立するようなデザインが登場しています。素材の多様化により、ナイロンテープやメッシュ状のもの、吸湿性の高い素材を使ったインサイドベルトも普及し、実用性がさらに進化しています。

まとめ

インサイドベルトは、表には見えないながらも、パンツやスカートのウエスト部分を構造的に支える重要なパーツです。服の仕立ての質を高める要素として、今後も多くのアパレル製品で採用され続けると考えられ、細部にこだわる丁寧なものづくりの象徴としてもその役割は大きいと言えるでしょう。

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