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アパレル業界におけるオーバーダイとは?

アパレル業界の分野におけるオーバーダイ(おーばーだい、Overdye、Surteinture)とは、すでに染色された生地や製品に対して、さらに別の染料で染め直す加工方法を指します。この手法は色味に深みを加えたり、独特の風合いを生み出したりするため、カジュアルからヴィンテージ風のスタイルまで幅広く活用されています。

オーバーダイの特徴とその工程について

オーバーダイは、文字通り「上から染める」という意味を持ち、すでに色がついている布地や製品に、別の染料を用いてさらに染色を施す技法です。これにより、一色では表現できない複雑な色合いや濃淡を得ることが可能となり、個性的で味わいのある仕上がりとなります。

染める素材によって発色や風合いに差が出るため、素材の選定と染色のバランスが重要です。綿や麻などの天然繊維に用いられることが多く、洗い加工やストーンウォッシュと組み合わせることで、よりヴィンテージ感のある風合いを演出することもできます。

オーバーダイの語源と歴史的背景

「Overdye」という言葉は英語で「再染色する」という意味を持ち、特に1940年代以降のアメリカンカジュアルやミリタリーファッションの中で広く使われるようになりました。軍服などの余剰在庫を民間に放出する際に色味を変更するため、この技法が活用されたと言われています。

こうした背景から、ミリタリーファッションやワークウェア、古着文化と深い関係があります。特に日本では1990年代のヴィンテージブーム以降、独特な色合いを楽しめる加工として注目され、現在に至るまで定番技法として親しまれています。

現在のアパレル業界におけるオーバーダイの活用

現代のアパレルでは、オーバーダイはTシャツやジーンズ、パーカーなどのカジュアルウェアに多用されています。既製品に独自の色を施すため、少量生産やリメイク商品に向いており、サステナブルな視点からも注目を集めています。

また、ブランド独自の色味や加工感を演出するために、あえて不均一な染まり方を狙ったり、色落ちやムラをデザインの一部として取り入れるケースも多く見られます。染め直しによって元の色が完全に消えず、層を成すような深みのある色に仕上がるのが魅力です。

まとめ

オーバーダイは、既に染められた素材にさらに染色を施すことで、独特の色合いや深みを生み出す染色技法です。ヴィンテージ感や個性を求める現代のファッションシーンにおいても活躍しており、創造的かつサステナブルな表現方法として多くのブランドに採用されています。

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