ビジプリ > アパレル業界用語辞典 > 【クロスベルト】

アパレル業界におけるクロスベルトとは?

アパレル業界の分野におけるクロスベルト(くろすべると、Cross Belt、Ceinture Crois?e)とは、体の前面または背面でベルト状のパーツが交差するデザインのことで、主にドレスやジャンプスーツ、アンダーウェア、バッグなどに用いられる構造的かつ装飾的なディテールを指します。クロスさせることにより、視覚的なアクセントやシルエットの調整、フィット感の向上をもたらす要素として機能し、モード性やスポーティーさを強調する効果もあります。現代ではジェンダーレスファッションやアスレジャーの文脈でも注目されています。

クロスベルトの構造とデザイン的特徴

クロスベルトは、その名のとおりベルトが交差する意匠が特徴です。多くの場合、ベルト状の布やゴム素材がX字型に配され、視覚的に体のラインを引き締めたり、重心を調整したりする役割を担います。特にウエストまわりで交差するクロスベルトは、スタイルアップ効果を狙ったアクセントとして女性服に多く見られます。

また、ボディラインに沿って配置されるため、着用時に自然なフィット感が得られやすく、快適性も兼ね備えているのが特徴です。カットソーやジャンプスーツでは、後ろ身頃でクロスさせることでアクティブな印象を演出でき、ファッション性と機能性の両立を可能にしています。

クロスベルトの起源と語源的背景

クロスベルトという語は、「cross(交差する)」と「belt(帯・ベルト)」を組み合わせた英語由来の言葉です。歴史的には、軍服や作業着に見られた交差ベルトが原型であり、例えばサスペンダーの背面や、弾薬ベルトを体に斜めがけするスタイルがそれに当たります。

装飾性と実用性を兼ね備えたこの構造は、モードファッションの中でも再解釈され、1980年代のパワードレッシングや2000年代のスポーティミックスの流行期に取り入れられました。とりわけデザイナーズブランドによる再構築的なアプローチで、クロスベルトは装飾と造形の象徴的手法として用いられるようになります。

現代ファッションにおけるクロスベルトの活用

現在では、クロスベルトはカジュアルからフォーマルまで幅広いスタイルに取り入れられています。ウエストを絞る目的のベルトに加え、デザインのポイントとして交差ラインを取り入れることで、シンプルな服に動きや奥行きを加えることが可能になります。

さらに、アスレジャーやジェンダーレスファッションの流行により、ユニセックスな印象を与えるディテールとして再注目されており、バックパックやスリングバッグのストラップ構造としても応用されています。近年ではストリートファッションの一部として、Tシャツやアウターの上からクロスベルトを重ねるスタイリングも登場しています。

まとめ

クロスベルトは、身体にフィットしながらもデザイン的なアクセントとなるディテールであり、アパレルアイテムに多様な表情と機能をもたらします。その起源には軍装や作業着の実用性がありながら、現代ではファッション性が強調され、モードからカジュアルまで幅広いスタイルで活用されています。今後も素材や着こなしの変化に合わせて進化を続ける表現手法の一つと言えるでしょう。

▶アパレル業界用語辞典TOPへ戻る

↑ページの上部へ戻る

ビジプリの印刷商品

ビジプリの関連サービス