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美術におけるエングレービングとは?

美術や工芸の分野におけるエングレービング(えんぐれーびんぐ、Engraving、Gravure)は、金属板や木版などの表面に彫刻を施す技法を指します。この技法は、版画や装飾品の制作に広く利用され、その精密な表現力が高く評価されています。



エングレービングの歴史と発展

エングレービングの起源は古く、古代エジプト中国で既に使用されていました。当時は、金属板や木版に彫刻を施し、装飾品や印章として使用されていました。特に、中世ヨーロッパでは、エングレービングは版画制作の主要な技法として発展しました。

15世紀に入ると、アルブレヒト・デューラーマルティン・ショーンガウアーといった画家たちがエングレービングを版画制作に取り入れ、その技術を飛躍的に発展させました。特に、デューラーの作品は、その精密な表現力で知られています。



エングレービングの技法と特徴

エングレービングの最大の特徴は、精密な表現力にあります。この技法は、金属板や木版の表面に彫刻を施すことで、細かいディテールや繊細な線を表現することができます。

また、耐久性も重要な要素です。エングレービングは、その耐久性の高さから、版画制作や装飾品の制作に広く利用されています。



エングレービングの制作プロセス

エングレービングの制作プロセスは、下絵の作成から始まります。まず、金属板や木版の表面に下絵を描き、その線に沿って彫刻を施します。次に、彫刻刀を使用して、線や模様を彫り込みます。特に、細かいディテールを表現する際には、精密な技術が求められます。

その後、インクを詰め、紙に転写します。このプロセスを繰り返すことで、複数の版画を制作することができます。



まとめ

エングレービングは、精密な表現力と耐久性を兼ね備えた技法として、美術や工芸の分野で重要な役割を果たしています。

その特性を活かし、版画や装飾品の制作に広く利用されています。今後も、その芸術的価値は高く評価され続けるでしょう。


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