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イベント業界におけるランヤードとは?

ランヤード

イベント業界におけるランヤード(らんやーど、英:Lanyard、仏:Lanière)とは、スタッフや来場者の身分証やパス、鍵、IDカードなどを首から掛けるための紐やストラップのことを指します。主に安全で便利な管理を目的に使用され、企業や団体のロゴ入りデザインが施されることも多く、来場者が即座に関係者かどうか判別できる利点もあります。歴史的には船上で使用されていた縄が発祥とされ、イベント業界での利用も増加しています。


ランヤードの歴史と語源

「ランヤード(Lanyard)」の語源はフランス語の「Lanière」に由来し、元々は「革ひも」や「吊るすための紐」を意味していました。この語は14世紀頃から軍事用語として使われ始め、特に船の帆や装備品を固定するための縄や革製ストラップを指していました。軍や海軍では、重要な装備品や鍵を身につけ、すぐに取り出せるようにするための便利なアイテムとして利用されました。

18世紀になると、ランヤードは軍隊の制服の一部としても使用され、将校がホイッスルや短剣を携帯するための装飾的なアイテムへと進化しました。こうした実用性と装飾性を兼ね備えたアイテムとしての進化は、現代におけるランヤードのデザインや機能に影響を与えています。



イベント業界でのランヤードの役割

ランヤードは、イベント会場において特に管理や認証の重要な役割を担っています。例えば、大規模なカンファレンス、フェスティバル、ビジネスイベントでは、多くの参加者やスタッフが行き交うため、関係者の識別が必要不可欠です。そこで、ランヤードを使用することで、簡単かつ視覚的にスタッフと来場者、VIP、一般客を区別することができるようになります。

1. 簡便で安全な身分証明
イベントスタッフはランヤードに名札やIDカードをつけて首からかけることで、両手を使いながらもすぐにIDを提示できるようになり、作業効率が向上します。また、会場に出入りする際や関係者専用エリアでの認証もスムーズに行えます。

2. マーケティングやブランディング効果
ランヤードにはイベントや企業のロゴやスローガンがプリントされることが多く、参加者が首からぶら下げることで自然と宣伝効果が生まれます。ランヤードの色やデザインによって参加者の興味を引き、ブランディングを強化する要素にもなります。



ランヤードの種類とデザイン

ランヤードの種類は、素材やデザイン、留め具の種類によって多岐にわたります。イベントの種類や用途に応じて適切なランヤードが選ばれることが一般的です。

1. 素材
ポリエステル製やナイロン製のランヤードが最も一般的ですが、エコ意識が高まる中で、リサイクル素材や竹繊維、紙製のランヤードも登場しています。また、シルクスクリーンや昇華プリントなど、ロゴやデザインの印刷方法も多様です。

2. 留め具
留め具の形状も機能性に応じて選ばれます。安全性を重視するイベントでは、首にかかる部分が一定の力で外れる「ブレイクアウェイ」機能付きのものが使われ、引っかかり事故などを防ぐことが可能です。その他、金属製のクリップやカラビナ付き、携帯用消毒剤が取り付けられるデザインも登場しています。



ランヤードの活用シーンと利便性

ランヤードは、特に以下のようなイベントで活用されています:

1. コンサートやフェスティバル
ランヤードは、コンサートやフェスティバルのスタッフが即座に識別できるため、セキュリティチェックやエリアのアクセス管理に役立ちます。また、参加者が使用するランヤードは、イベントの記念品としても残りやすく、思い出の品となります。

2. カンファレンスやビジネスイベント
ビジネスイベントにおいては、参加者がネットワーキングを行いやすいように、企業名や肩書が記されたネームカードをランヤードに付けて持ち歩くことが一般的です。視覚的に情報を提供できるため、自己紹介やスムーズな交流が図れます。

3. 展示会
展示会では、出展者やスタッフの識別に加え、ブースを訪れる来場者にもランヤードを配布することで、企業ロゴが目立つようにしてマーケティング効果を狙います。また、来場者の入場パスをランヤードに付けることで入場チェックが容易になります。



ランヤードの今後の展望

イベント業界において、ランヤードはますます利便性を増しており、今後も多機能なデザインが求められると予想されます。特に、RFID(無線周波数識別)技術を搭載したスマートランヤードは、入退場管理やリアルタイムの位置確認、非接触での支払いなど、さまざまな用途に対応可能です。

また、SDGs(持続可能な開発目標)の観点から、環境に優しい素材を用いたランヤードが今後増えていくでしょう。リサイクル素材やバイオマス素材を使用することで、環境への負荷を減らしつつも実用性を保つことができます。イベント業界において、ランヤードは管理・認証機能だけでなく、エコ意識や技術革新を反映したアイテムとして重要な役割を果たし続けると期待されています。


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