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飲食業界におけるインフューズドウォーターとは?

飲食の分野におけるインフューズドウォーター(いんふゅーずどうぉーたー、Infused Water、Eau infusee)は、水に果物や野菜、ハーブなどの天然素材を加えて風味を移した健康志向の飲料を指します。人工甘味料や着色料を使用せず、素材本来の香りや味を活かすことから、ナチュラル志向の高まりと共に注目されています。

近年では飲食店やカフェ、フィットネスジム、ホテルのロビーなどでも提供され、単なるドリンクメニューの一つにとどまらず、店舗のブランディングや顧客体験の向上を目的としたサービスアイテムとしての位置づけが進んでいます。

また、デトックス効果美肌効果などが期待されることから、美容・健康系の飲食業態や女性をターゲットとした店舗を中心に導入が拡大。見た目の美しさもあってSNS映えも狙えるため、マーケティングツールとしての役割も大きくなっています。



インフューズドウォーターの歴史と由来

「インフューズドウォーター(Infused Water)」という言葉は、「infuse(注入する、浸出させる)」に由来します。古くはハーブティーのように、素材を水に浸して抽出する健康的な飲料が民間療法として利用されていました。

その後、欧米では20世紀末から徐々に砂糖を含まないヘルシードリンクとしてインフューズドウォーターが注目され始め、2010年代に入り「デトックスウォーター(Detox Water)」としてトレンド化。ハリウッドセレブやインフルエンサーの影響でブームとなりました。

日本国内では2014年頃からメディアやレシピサイトで紹介され始め、飲食店や美容系施設を中心に提供がスタート。現在ではスーパーやコンビニでもボトルタイプが販売されるようになり、健康意識の高まりとともに日常的に取り入れられています。



インフューズドウォーターの現在の使われ方

インフューズドウォーターは飲食業界において、以下のようなシーンで活用されています。

① ウェルカムドリンクとしての提供
ホテル、スパ、フィットネスクラブなどで、来場時に提供されるサービスドリンクとして採用。心地よさとヘルシーな印象を与えることでブランド体験を向上させます。

② ランチセットやコースメニューのドリンク
健康志向の飲食店では、コースメニューや日替わりランチに含まれるドリンクとして選択されることが増えています。ノンカフェインかつノンシュガーであることが強みです。

③ サブスクリプション型サービス
インフューズドウォーターを冷蔵ケースで毎日提供するサービスや、オフィス向けにディスペンサーを設置するビジネスモデルも登場。働き方改革やウェルビーイングに対応した形です。

④ テイクアウト・デリバリー
フルーツを入れた見た目の鮮やかさから、プラスチックボトルやガラス瓶に入れた状態で販売される商品も人気。環境対応の観点からリユースボトルを導入する店舗もあります。

主な素材にはレモン、ライム、オレンジ、キュウリ、ミント、ベリー類、ローズマリーなどが用いられます。組み合わせによってリフレッシュ、リラックス、デトックスといった目的別の提案が可能です。



飲食店における導入メリットと今後の可能性

① 顧客満足度の向上
無料提供やセルフサービス形式で導入すれば、簡単に「ホスピタリティ感」を演出できます。とくに暑い時期や健康志向の高い客層に好評です。

② SNS映えによる集客効果
カラフルなビジュアルは、店内写真の共有やレビュー投稿を促進。SNSマーケティングに有効です。

③ 低コストでの導入
必要な材料は水と野菜・果物・ハーブ程度のため、原価が低く、提供コストを抑えられる点も利点です。

④ サステナブル訴求
無添加・ゼロカロリーで、プラごみを減らす取り組みとあわせてアピール可能。SDGs対応飲食店としての差別化にも活用できます。

今後はAIやIoTを活用した「パーソナルブレンド機能付きディスペンサー」や、「季節ごとのレシピ配信アプリ」といったサービスと連携し、さらなる市場拡大が期待されます。



まとめ

インフューズドウォーターは、美しさ・健康・環境配慮をすべて内包する飲料であり、飲食業界における顧客満足度向上やブランディング、サステナビリティ施策の一環として非常に有効です。

その導入は簡単で、コストも低く、視覚的な魅力やマーケティング効果も高いため、特にトレンドに敏感な飲食店においては、今後ますます広がりを見せていくでしょう。

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